2004 Fiscal Year Annual Research Report
資源循環型手づくり浄水具・エコフィッシュの性能評価と環境学習での運用に関する研究
Project/Area Number |
16710024
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
近藤 祐一郎 東北工業大学, 工学部, 講師 (30306055)
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Keywords | 環境学習 / 環境教育 / 資源循環 / 水質浄化 / 地域資源 / 稲藁・籾殻 / 意識調査 / 学習プログラム開発 |
Research Abstract |
1.室内実験:籾殻燻炭による窒素,リンの吸着能を明らかにする実験 三角フラスコに籾殻燻炭と窒素およびリン溶液を入れ、一定期間振とう機を用いて振とうした。測定項目はPO_4-P, NH_4-N, NO_4-N, NO_3-NおよびpHの5項目である。実験の結果、NH4-Nについて、吸着等温線から得られた傾きα(吸着指数)は2.1であり、やや難吸着性を示した。またPO_4-Pについて、籾殻燻炭には約0.2%のリンが存在しており、イオン交換水中での流出割合は籾殻燻炭に含まれるリンの15%ほどであった。 2.環境学習:小学校と連動した環境学習プログラムの制作と実施 仙台市立北六番丁小学校と同貝森小学校と連動し、梅田川を対象とした環境学習プログラムを制作した。第1回目はエコフィッシュと環境,地域,資源循環に関する授業、第2回目はワラを使ったエコフィッシュの制作、第3回目は梅田川へのエコフィッシュの設置、それ以降は夏休みを利用してエコフィッシュと梅田川、水生生物の観察を数回行った。意識調査の結果から、環境に対する意識の向上を確認した。 3.現地実験:梅田川の2箇所を対象とした水質浄化実験 2の活動と連動して行った。7月〜9月の2ヶ月間、1週間ごとに採水を行い窒素,リン,DO, BOD, COD, pH, SSなど15項目を測定した。その結果、北六番丁小学校における平均浄化率はD-BODで29.5%, NH_4-Nで100.0%, NO_2-Nで19.2%であったが、PO_4-Pでは-117.1%という結果を得た。 以上の結果から、室内実験と現地実験では必ずしも一致した結果は得られず、項目によってばらつきがあることを確認した。また、環境学習については今年度の結果を反映させ、来年度も引き続き継続して行う予定である。
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