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2005 Fiscal Year Annual Research Report

地下水硝酸汚染・亜酸化窒素発生の機構解明と対策技術の検討

Research Project

Project/Area Number 16710049
Research InstitutionKochi University

Principal Investigator

藤原 拓  高知大学, 農学部, 助教授 (10314981)

Keywords地下水汚染 / 硝酸性窒素 / 亜酸化窒素 / 対策技術
Research Abstract

昨年度の研究より、施設園芸ハウスの湛水時期に地下水の硝酸性窒素濃度が急激に増加することが明らかになっている。そこで本年度は、湛水時期における地下水水質変動をより詳細に把握することを目的として、高知県中部の施設園芸地域を対象として湛水前後の期間をも含めた高頻度の地下水水質変動調査を行った。
その結果、調査対象地点では湛水による地下水水質の急激な濃度増加は1日以内に起こり、1日もしくは2日後に硝酸性窒素濃度の最大値が現れること、またその後速やかに濃度が逓減することを明らかにした。また、地質構造に透水性が低く、かつ炭素含有率の高い粘土層が存在することにより、畑地の地下水においても嫌気的な場が形成されることを示した。湛水直後には粘土層が存在する地点においても溶存酸素濃度が急激に増加するが、その後速やかに嫌気的な場が再形成されることも明らかになった。
地下水中のアルカリ度と硝酸性窒素濃度の関係に基づき、湛水後の濃度逓減時期における脱窒作用の評価を行った結果、地下水中に嫌気的な環境が形成されている時期には脱窒が生じているのに対して、好気的な状態にある時期は脱窒がほとんど生じていないと判断された。また、解析モデルに基づき地下水中での自浄速度の評価を行った結果、粘土層を含む地点では地下水中に嫌気的な環境が形成された時期には脱窒速度係数が大きく評価されたのに対して、大半が砂質礫やシルド礫で地質が構成されている地点では脱窒速度係数は小さい値となり、局所的な地質特性が地下水中の自浄速度に大きく影響することを示した。
以上より、畑地土壌であっても地質構造によっては地下水中で脱窒による自浄作用が生じうることが定量的に示された。

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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