2004 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ表面制御可能な超臨界ナノプレイティングにおける電導機構の解明
Project/Area Number |
16710079
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
曽根 正人 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助手 (30323752)
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Keywords | 電気めっき / ナノ組織金属 / 超臨界流体 / 二酸化炭素 / エマルジョン / 界面活性剤 / 硬度 / 面粗度 |
Research Abstract |
本研究では、低環境負荷型超臨界流体ナノプレイティング(SSNP)法により得られる皮膜の硬度向上や面粗度向上などの電気化学反応の特殊性をナノレベルで解明することが課題である。SSNP法により得られた金属皮膜は従来のめっき法で作製された膜と異なり、ピンホールが無くレベリングも高く、更に金属粒径が10nmと非常に細かく緻密であり硬度も高いことが明らかとなっている。また、通常電気めっきは面粗度が悪化する方向に皮膜成長が行われるのに対し、面粗度が33nmの基板の上にSNP法によるめっきを行うと、面粗度20nmを達成する均一な高性能膜が生成することをわかっている。 平成16年度では、このSSNP法により得られる皮膜の硬度や面粗度向上などの特殊性を、高圧容器中の超臨界流体エマルジョン場に微細な端子を入れミリ秒単位の電流を計測すると同時に、この測定で得られた皮膜を透過型電子顕微鏡で観察し、この特異な電気化学反応場と得られる皮膜の相関を明らかにすることを計画・実行した。この結果、超臨界流体エマルジョン場を通る電流値の振幅が、析出金属の粒界の大きさと相関があることが明らかとなった。この結果により、12nmから9nmまでの析出金属粒界制御が可能となった。このナノ構造は、アモルファス金属とナノ組織金属の境界領域に相当し、その構造が制御可能であるということを明らかにした点で新規性・独創性がある。
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Research Products
(7 results)