2005 Fiscal Year Annual Research Report
山梨県奈良田方言の音韻・文法とその変化に関する研究:方言接触の観点から
Project/Area Number |
16720107
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小西 いずみ 東京都立大学, 人文学部, 助手 (60315736)
|
Keywords | 奈良田方言 / アクセント / 四つ仮名 / 方言文法 / 方言接触 |
Research Abstract |
本年度は以下の研究を行なった。 1.面接調査とその結果の分析:奈良田の伝統的方言の音韻・文法,言語生活についての質問調査を行った。主に高年層の男性話者1名,女性話者1名を対象とし,音韻・音声項目(四つ仮名の区別,アクセント等),文法(格助詞,副助詞,用言の活用,テンス・アスペクト,モダリティ,条件表現等),言語生活,方言の切替意識等に関する質問調査を実施し,その結果を分析した。また,高年層男性話者1名による,特徴的な音韻・音声を含む単語の発話や,文法上の特徴を含む短文(主に国立国語研究所『方言文法全国地図』の質問文を参考にした)の発話を録音し,文字化・分析した。 2.自然談話の収集とその分析:奈良田方言の高年層女性話者1名による昔話の語り,高年層話者どうしによる自然対話を収録し,その文字化を行なうとともに,そこに現れる音韻・語彙・文法上の特徴を分析した。 3.成果の発表1:以上1,2で得た音声を電子化・編集,また,解釈・分析結果を整理してHTML化し,web上で公開した。現在もそれを継続して進めている。 4.成果の発表2:「山梨県奈良田における方言併用・方言切替について」と題して,口頭発表を行った(2006年2月18日,山梨ことばの会第59回研究会)。
|