2005 Fiscal Year Annual Research Report
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16720203
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
影山 穂波 椙山女学園大学, 国際コミュニケーション学部, 助教授 (00302993)
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Keywords | 居住空間 / ジェンダー / 名古屋市近郊地域 / 市民活動 / 都市開発 |
Research Abstract |
本研究の目的は、名古屋近郊の住宅地を事例に、都市の「居住空間」とジェンダーとの関係を明らかにすることにある。名古屋近郊では、高蔵寺ニュータウン開発など1960年代から大規模なニュータウン開発が進展した。1960年代に開発が始められた大規模ニュータウンでは、高齢化の問題が切実な課題の一つとなっている。一方、名古屋の近郊住宅地は、幹線道路の整備を進めながら現在なお拡大を続けている。都市開発の過程が異なることも一因となり、名古屋近郊地域では多様な課題を抱えている。開発が顕著な地域として日進市をあげる。日進市は「ひと・みどり・ふれあいがつくる高環境生活都市」-安全・安心な暮らしと真に豊かな暮らしのできる都市をめざして-という将来像をかかげている。年齢別人口を見ると、男女ともに30歳代が最も多く、産業分類別就業者人口を見ると、第3次産業が7割を占めている。一世帯あたり人員は2.7人(平成17年)であり、日進市は名古屋市の通勤圏として30歳代の核家族を中心とした郊外住宅地が形成されていると考えられる。 『市民活動に関するアンケート』(平成14年)によると、居住者の市民活動への参加経験はある、19.9%、少しある17.8%となっている。活動の中心は女性であるが、男性の参加も見られる。居住者は活動の経済的な基盤をまかなうための補助金や活動支援センターの整備を望んでいる。基盤作りを進めることで、この地域の活動はさらに発展すると考えられる。 本研究で用いる「居住空間」とは、生産と再生産を空間的に結合する行為主体として生活をする人々が、住宅地を基盤としながら、それを文化的・社会的に創造しつづける空間のことを意味する。居住者の活動への参加が日進地域を形成する一因となっているのである。
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Research Products
(1 results)