2005 Fiscal Year Annual Research Report
入所型社会福祉施設におけるソーシャルワーク業務の現状と課題
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16730286
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
田中 志子 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (20315568)
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Keywords | ソーシャルワーク業務 / ソーシャルワーカー / 入所型社会福祉施設 |
Research Abstract |
本研究は、日本学術会議第18期社会福祉・社会保障研究連絡会議の報告における『社会福祉施設におけるソーシャルワークとしての視点の弱さ』の指摘や筆者が他の研究において感じた『入所型社会福祉施設におけるソーシャルワーク業務の内容のわかりずらさ』といった問題意識から、入所型社会福祉施設のソーシャルワーカー(生活指導員、生活相談員等)の業務実態調査を行い、それらを通じて入所型社会福祉施設のソーシャルワーカー業務の特性や施設種別ごとの相違点、類似点などを明らかにする事を目的としている。平成17年度研究計画では先行研究資料の収集、分析の継続と現場のソーシャルワーカーからの聞き取り調査、および青森県内の入所型社会福祉施設ソーシャルワーカーに対するソーシャルワーク業務実態の郵送調査を予定していた。 郵送調査の調査票作成の第一段階として実施したソーシャルワーカーへの聞き取り調査では、種別の異なる施設に勤務するソーシャルワーカー合計7名にそれぞれ約1時間程度で(1)現在の業務内容(2)ソーシャルワークへの意識(3)ソーシャルワークを行う上で意識していること(4)ソーシャルワーカーとして現在必要と感じている知識や技術(5)利用者支援の際に心がけていること等を中心に話を伺った。結果をみると、業務範囲は施設ごとにかなり異なっている上、具体的に項目として分類しにくい業務(施設内分掌に記載されないような細かいが大切な業務)を行っている場合が多く、その分業務が多岐にわたっているようである。ソーシャルワークへの意識や視点については、利用者への直接支援活動はかなり重要視しているが、社会政策や法制度への関わりなどはあまり重要視していないなどの共通した部分がみられた。 上記の聞き取り調査の結果を参考に調査票を作成し、青森県内の入所型社会福祉施設のソーシャルワーク業務実態調査を実施した。現在調査票の回収及びデータ整理を行っている。
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