2005 Fiscal Year Annual Research Report
社会的ひきこもり傾向者の友人関係のルールに関する研究
Project/Area Number |
16730340
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Research Institution | Tottori College |
Principal Investigator |
畠山 寛 鳥取短期大学, 幼児教育学科, 講師 (90369752)
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Keywords | 社会系心理学 / 引きこもり / 友人関係のルール |
Research Abstract |
平成17年度の研究は一連の研究の中において2つ目の研究課題となり,研究のテーマは「友人関係のルールに関する半構造面接研究」である。 この研究の目的は,研究1において抽出された「友人関係のルール」について,何故,そのルールが重要であるのか,あるいは,重要ではないと判断されるのかについて半構造化した面接法を用いて明らかにすることにある。その際,社会的なひきこもり傾向者とその傾向が見られない一般の者に面接を行うことによって,それぞれの認知的な背景を明らかにしていくことにある。 研究2における面接対象者は短期大学生6名(一般者3名,ひきこもり傾向者3名)である(対象者については,今後,増やしていくことを検討中である)。 彼らに対して,個別の半構造化された面接を行った。面接時間は30分〜1時間である。面接の記録は被験者の承諾を得てICレコーダー等を利用して行った。面接の中では,研究1で重要とされたルールについて再度,重要性の評価をしてもらい,ルールとして重要性の高い項目,そして,低い項目についてそれぞれ重要性の評価に関わる理由を述べてもらった。詳細な分析結果はこれからであるものの,重要性評価には「友人との信頼関係の維持」といった関係そのものに必要であるからといったことや,あるいは,そのルールを遂行することによって,友人関係が円滑に行われるといった理由なども明らかになった。今後の分析は,一般者と社会的ひきこもり傾向者の違いを明確にしていく。
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