2004 Fiscal Year Annual Research Report
保育士養成課程における音痴克服にむけた指導法の開発
Project/Area Number |
16730430
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
小畑 千尋 東京福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (20364698)
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Keywords | 音痴 / 音痴コンプレックス / 歌唱指導 / 内的フィードバック / 外的フィードバック |
Research Abstract |
本研究の目的は、保育士養成課程在籍の学生を対象とした音楽技能面・心理面からのアプローチを用いた「音痴」克服にむけた指導法を開発することである。これにしたがって、研究初年度である本年度は以下のことを行った。まず、2004年4月〜8月は、研究代表者が既に歌唱指導を実施した「音痴」の成人対象者の追跡調査を開始した。指導終了後、小学校教諭となった対象者についてデータを収集し、分析を行った。さらに、Grenough LLC所長Grenough, M.へのインタビューを実施し、「音痴」克服における心理面の援助について、アメリカと日本での事情を比較、検討した。平行して、保育士養成課程における「音痴」克服のための指導の準備を開始した。 それを受けて、9月〜12月にかけて、保育士養成課程における「音痴」克服のための個別指導とデータ収集を開始し、現在も継続中である。「音痴」の成人に対する指導実践事例を、過去に収集したデータも含めて歌唱技能面と心理面から分析し、研究成果の一部を、日本音楽教育学会第35回全国大会にて発表し、さらに博士論文として東京学芸大学連合大学院に提出した。(2005年3月、教育学博士の学位取得。)その際、資料収集・分析において、研究補助者2名を使用した。歌唱技能面については、内的フィードバックと外的フィードバックという視点から分析を行った。歌唱技能面と心理面における結果を総合して、対象者が、自身の歌唱を肯定的に受容できた時期と内的フィードバックに向上がみられる時期に一致がみられ、内的フィードバックは、歌唱技能面だけでなく、「音痴コンプレックス」克服のためにも重要であることを示した。 2005年1月〜3月にかけては、第5回アジア・太平洋音楽教育シンポジウム(2005.7)での発表にむけて準備を開始した。そのため、2月にロンドン大学Green, L.教授と研究打ち合わせを行った。
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Research Products
(3 results)