2004 Fiscal Year Annual Research Report
BP理論を用いた有限スペクトラムの安定ホモトピー群の研究
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16740043
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Research Institution | Oshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
中井 洋史 大島商船高等専門学校, 商船学科, 講師 (80343739)
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Keywords | トポロジー / 代数学 / 一般コホモロジー / ホモトピー論 / ホモロジー代数 |
Research Abstract |
有限なCW構造をもつ空間Xのホモトピー群を求めることは代数トポロジーにおける基本的な問題である。Douglas C.Ravenel(University of Rochester)が80年代に導入した特殊ユニタリ群SU(p^m)のループ空間上のThom空間(通常T(m)と呼ばれる)を用いた手法"The method of Infinite descent"は、一定次元以下でそのようなXのホモトピー群を求めるための非常に良い手段であることが分かっており、また空間T(m)自体もm=0の場合が球面に一致することからも分かるように、とても興味深い対象である。 最も顕著な応用としては、T(m)のホモトピー群に収束するAdams-Novikovスペクトル系列のE2項E_2(T(m))が決定出来れば、あるHopf亜代数の拡大から得られるCartan-Eilenbergスペクトル系列を用いてE_2(T(m-1))の構造を求めることが出来ることが挙げられる。これを繰り返せば球面のホモトピー群に収束するスペクトル系列のE2項を求めることが出来る。 このような観点から、Ravenel氏や下村克己氏(高知大学)と共同でT(m)あるいはそれを局所化した空間のホモトピー群に収束するスペクトル系列について、2000年以来様々な共同研究を行ってきた。 特に2004年度の成果として、T(1)のJohnson-WilsonホモロジーE(2)に関するBousfield局所化された空間のホモトピー群に関する結果を下村克己教授と共同でまとめ、得られた成果は2004年11月に那覇で開催されたホモトピー論シンポジウムと2005年3月にUniversity of Rochesterでのトポロジーセミナーでそれぞれ発表された。
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Research Products
(1 results)