2005 Fiscal Year Annual Research Report
古地磁気データを用いた過去80万年間の地球磁場変動の解明
Project/Area Number |
16740258
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
畠山 唯達 岡山理科大学, 情報処理センター, 講師 (80368612)
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Keywords | 地磁気永年変動 / 古地磁気データ / ブリュンヌ正磁極期 |
Research Abstract |
平成17年度に、科学研究費補助金を受けて行った研究の成果は以下のとおりである。 (1)古地磁気時間連続解析の基本場となる、変動の平均(平均地球磁場)と振動幅(古地磁気永年変化)の取り扱いに関する研究:連続的な時間変化する地磁気モデルを求めるためには、少ないデータをカバーするためにある種の先験的情報を用いた解析をすることが必要となる。過去の研究では、先験的情報としてコア表面などでの物理的制約条件を取り扱うことが多かった。しかし、私は以前、地球磁場の統計的モデル(平均+変動幅)を求めたので、これを使わない手はない。その統計的モデルが観測される磁場成分に及ぼす影響を推測し(昨年度投稿したものが本年度掲載された)。それについて定式化を行った(論文投稿準備中)。この結果はさらに、テクトニクスなど古地磁気データを用いた他の研究にも応用ができるものである。 (2)地磁気永年変動解析法に関する研究:私がこれまで開発してきたインバージョンの手法を応用して連続変動を求めるための方法を検証した。手始めに、比較的データのそろいが良い、過去1600年分についてこの手法を用いて解析したところ、いくつかの新たな問題が見つかった。その1つは、これまでStochastic Inversionにおいて、超パラメータの決定法に使用してきたABICが、データの数が極端に少ない場合うまく働かない可能性があるということである。現在、この問題を乗り越えるために手法の各部分の見直し作業を行っている。
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Research Products
(1 results)