2005 Fiscal Year Annual Research Report
環境保全を目したイオン伝導体による電気化学セルの開発
Project/Area Number |
16750134
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
魚江 康輔 中部大学, 工学部, 講師 (60329670)
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Keywords | 超イオン伝導 / プロトン伝導 / リン酸塩ガラス / 電気化学セル |
Research Abstract |
環境問題が強く言われる今日,高性能な環境浄化電気化学セルや,燃料電池システムの開発が急務である.本研究は,電気化学セルの電極上に強制的に酸化還元能を付与させた新しい分解システムおよび電極に別の酸化還元触媒を修飾することにより高活性な転化率が期待できる電気化学セルの創作にある.これまで,電気化学セルに利用する固体電解質としてプロトン伝導体・反応電極としてプロトンと電子が共に伝導担体となる固体電解質の作製を行っている.プロトン伝導体は,主にフッ素系高分子電解質膜が用いられているが,この電解質膜は1m^2あたり5〜10万円と非常に高価であり,さらに,膜の特性から,作動温度,室温〜80℃で且つ高加湿条件が必須で,実用化が速やかに進まない理由は山積している.本研究では,300℃前後で高分子固体電解質に匹敵するようなプロトン伝導度をもつリン酸塩ガラスを,ガラスの組織制御技術により創製するものである。ガラス転移温度以下で起こりうるガラスネットワークフォーマーによる縮重合を利用した全く過去に類を見ない著者独自の低温での作製法導入ことによりプロトン伝導性に優れた材料の開発技術と科学を解明している.これまでに,リン酸塩ガラスの低温合成を検討した結果,アルミニウムランタンリン酸塩系において,室温で強度のあるガラスを350℃以下で作製することに成功し,乾燥雰囲気では耐久性に優れ,電気伝導度は2X10^<-4>S・cm^<-1>以上と超イオン伝導体に分類される値を示した.また,このプロトン伝導体を用いた水素濃淡起電力特性はネルンストの式に沿い,理想的なプロトン伝導体であることがわかった.
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Research Products
(6 results)
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[Patent(Industrial Property Rights)] 燃料電他用電極およびこれを用いた燃料電池2005
Inventor(s)
横山, 水谷, 鵜飼, 渡辺, 高橋, 今枝, 桜井, 魚江, 阿部, 羽山, 林
Industrial Property Rights Holder
東邦瓦斯(株), (学)中部大学, 東京窯業(株)
Industrial Property Number
特願2005-060908
Filing Date
2005-03-04