2004 Fiscal Year Annual Research Report
地表地震断層に対する埋設ライフラインの耐震性向上に関する研究
Project/Area Number |
16760380
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
李 済宇 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (80367078)
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Keywords | 縦ずれ断層 / 重力場 / 遠心載荷場 / 地盤ばね / 弾塑性梁要素 / 埋設管 |
Research Abstract |
逆断層変位に対する埋設管の耐震性に関する基礎的知見を得ることを目的として,重力場及び遠心載荷場での土槽の中にパイプを設置して模型実験を行った.そして、縦ずれ断層の影響を受ける埋設管の挙動を把握するための有効な手段として活用されている数値解析手法の妥当性についての検討を行った.まず、予備実験として重力場での土槽の中に長さ1.5m,外径10mm,肉厚0.5mmのステンレス管を底盤からの高さを15cm,25cmの位置に設置し,土槽の可動部を45°方向に持ち上げ、逆断層変位による管に生じるひずみを測定した.その実験結果より逆断層の模型実験において,地盤の応答変位および土被りが埋設管に影響を及ぼす要因であることがわかった.次に,遠心載荷場での実験でも,重力場と同様のように逆断層変位の上昇によって模型管に生じるひずみを測定し,その曲げ成分を主に検討した.模型管は,周辺地盤による拘束力と管の材料特性に影響を受けた変形挙動を示した.管の曲げ剛性に比べて地盤の拘束力が小さい場合,周辺地盤は降伏し,断層変位が上昇するにつれて管の曲げひずみのピーク値はほぼ一定の値に収束する.また,管は全体的に緩やかな変形挙動を示した.一方,管の曲げ剛性に比べ,周辺地盤の拘束力が大きい場合,管は拘束され,局部的に大きな変形挙動を示した.数値解析においては,埋設管を弾塑性梁要素,地盤を管軸および管軸直交方向のばね要素でモデル化した.ここで,管軸直交方向の地盤ばねは,実験結果に従い上下方向で挙動が異なる非対称非線形型としている.解析結果および実験結果の曲げひずみを比較した場合,解析結果のピーク値が若干大きく評価されるものの分布傾向はよく一致した.しかし,管軸直交方向の地盤属力を比較すると,解析結果は管軸上方向の地盤反力は精度良く評価しているものの,管軸下方向の地盤反力を過大に評価する結果となった.
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Research Products
(2 results)