2004 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物処分による地盤環境リスクの評価と、処分場設計手法に関する研究
Project/Area Number |
16760392
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
勝見 武 京都大学, 地球環境学堂, 助教授 (60233764)
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Keywords | 廃棄物処分場 / 粘度ライナー / 化学物質 / 地盤環境 / 性能設計 / 地下水汚染 / 環境リスク / 透水係数 |
Research Abstract |
新規処分場の遮水構造設計思想の確立を図るとともに、古い処分場のレメデイエーションを適切に行う工学的枠組みを確立するため、本研究では、(1)廃棄物処分場底部ライナーに求められる性能の整理と粘土ライナーの地盤工学的評価、(2)処分場覆土(カバー)の必要性の検討と覆土材に求められる特性の地盤工学的評価、(3)我が国の風土条件に適した廃棄物処分場設計思想の提案、(4)旧基準でつくられた廃棄物処分場の修復に関する提案、を行うことを目的とする。本年度の主な研究成果は以下の通りである。 (1)廃棄物処分場底部ライナーに関する研究:廃棄物処分場の底部ライナーとしては、粘土ライナー、ジオメンブレンライナー、およびそれらの併用による複合ライナーが用いられるが、これらに使用される材料の特性を過去の研究事例によりとりまとめ、求められる性能(透水性、強度、耐化学性、長期耐久性など)のレビューを行っている。特に粘土ライナーについて無機および有機化学物質溶液に対する透水試験を実施し、環境リスクのための基礎データの蓄積を行っており、16年度は特に、廃棄物浸出水や化学物質溶液を用いたGCLの遮水性能の長期特性について、2〜3年にわたる継続試験データの結果をまとめた。その成果は17年度に発表する予定である。 (2)廃棄物処分場カバーが水分バランス、物質収支、ガス発生に及ぼす影響:廃棄物処分場の水分バランスのモデル化により、遮水性覆土の必要性の議論を行っている。各種構造の処分場に対しての水分バランスと、物質収支をパラメトリックスタディにより検討し、覆土層の必要性の議論を行っている。16年度には、各種ジオシンセティックス材を用いたカバーの降雨モデル実験を実施し、GCLやジオシンセテイックス排水材のカバーシステムにおける遮水性能の定量化を試みた。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Two-dimensional DNAPL migration affected by groundwater flow in unconfined aquifer2004
Author(s)
Kamon, M., Endo, K., Kawabata, J., Inui, T., Katsumi, T.
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Journal Title
Journal of Hazardous Materials, Elsevier Vol.110, Issues 1-3
Pages: 1-12
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