2004 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジアの土着的住居・集落にみられる計画技術の活用に関する研究
Project/Area Number |
16760505
|
Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
脇田 祥尚 広島工業大学, 環境学部・環境デザイン学科, 助教授 (40280119)
|
Keywords | カンボジア / フィリピン / NGO / 学校建設 / 適正技術 / 都市居住 / 集合住宅 / 空間利用 |
Research Abstract |
「東南アジアの土着的住居・集落にみられる計画技術の活用に関する研究」は、1.土着的住居・集落に関する研究と2.計画技術の活用に関する研究の2つに分かれる。1.については、既往文献の整理を行いながら、その他にフィリピン・ルソン島山間部の住居・集落の空間構成に関してフィールドワークによる調査を行った。2.については、カンボジアにおける小学校建設ならびにフィリピン・マニラにおける集合住宅居住にしぼり現地調査を行った。カンボジアの小学校建設については、現地の土着的な建設技術がかならずしも採用されているとは限らず、基本的に全国で画一的な学校が建設されているのが現状である。今後の小学校建設の方向性として、以下の9点を明らかにした。1.変化に対応できるフレキシブルな空間構成システム、2.住宅建設技術との連続性を確保、3.地域のコミュニティ施設としての機能を、4.多様な要求に即した施設計画、5.ソフトからのアプローチ、6。子どもの生活空間として、7.適正技術による建設システム、8.寺子屋=学校という考え方、9.新しい学校のイメージの創出。地域の気候・風土や伝統・慣習、材料・技術、地域の人々を巻き込んだ建設が必要であるという認識のもと、実際に小学校建設技術の開発ならびに小学校建設を通じて、来年度は検討を深めていく予定である。マニラの集合住宅では、外部空間の活発な利用が明らかになったが、現状では、外部空間の活発な利用をサポートする集合住宅の計画技術が開発されているとはいえない。内部空間ついては、3m×6mの狭小な空間を居間、就寝、水まわりスペースの3つに分けて利用する形式が一般的である。調査対象とする集合住宅の範囲を広げ、汎用性のある集住の計画技術に関する検討することが今後の課題である。
|
Research Products
(7 results)