2004 Fiscal Year Annual Research Report
メガHz帯域交流インピーダンスの走査電気化学顕微鏡への適用
Project/Area Number |
16760581
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伏見 公志 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20271645)
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Keywords | 走査電気化学顕微鏡 / シアフォース / 高分解能 / 無電解めっき / プローブ微小電極 / パルス |
Research Abstract |
走査電気化学顕微鏡の面分解能は、プローブ電極径とプローブ-試料表面間距離に依存する。従来の後者距離制御法は電気化学的情報のみに基づいていたために、面分解能の向上に限界があった。電気化学的情報とは独立した距離情報を得るために、シアフォース法を取り入れた。プローブの支持治具および試料の裏側にそれぞれピエゾ素子を設置、プローブ側を超音波領域で振動させ、試料側にて共振周波数における振幅(シアフォースに対応)を計測する装置を走査電気化学顕微鏡に取り付け、このシアフォース測定により感度10^<-8>mでプローブ電極位置制御を実現できることを確認した。 なお、距離制御条件の最適化の際に、絶縁体試料表面の上方近傍にて振動したプローブ微小電極が、溶液の沖合の位置では得られない過剰な電流増大現象を発現することを見いだした。この知見に関して、流体力学的な考察を行うとともに、その応用法の提案を学術誌に報告した。 さらに、走査電気化学顕微鏡の面分解能の微小化と再現性の向上をはかるため、プローブに用いる微小電極の作製法について検討した。加熱延伸、切断したガラスキャピラリー内側に無電解めっきを用いてニッケルまたは白金を析出させる方法を考案し、10^<-6>mφのNi微小電極プローブの作製に成功した。 プローブ微小電極-試料電極間にパルス電源を導入し、その間に10^<-8>s〜の矩形波電圧を印加し流れる電流をPCオンボード型のデジタルストレージオシロスコープにより解析できるように装置を整備した。
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