2005 Fiscal Year Annual Research Report
高温高圧水環境下における花崗岩の応力腐食割れき裂進展速度則の解明
Project/Area Number |
16760663
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 亨 東北大学, 大学院工学研究所, 助手 (50323051)
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Keywords | 岩石破壊力学 / 高温高圧水 / 岩石 / 熱処理相互作用 / 超臨界水 / 超臨界水誘起微視割れ / 応力腐食割れ / 高レベル放射性廃棄物 / 花崗岩 |
Research Abstract |
本研究課題においては以下の研究を行うことにより,高温高圧水環境下における花崗岩の応力腐食割れ挙動に関する知見を得るとともに,岩石/熱水相互作用を考慮した花崗岩のき裂進展数値シミュレーションコードの基礎を構築した. 平成17年度は前年度に引き続き,破壊特性に及ぼすひずみ速度の影響を観察するため,露頭花崗岩(飯館花崗岩)を用いて,ひずみ速度を変化させた3軸圧縮試験を実施した.封圧を変化させたときの破壊特性に及ぼす影響についても検討を行った.高封圧条件(100MPa)においては,特に超臨界水環境下においてはひずみ速度が減少するに従い,せん断破壊強度が小さくなることが示された.また,封圧が低い条件(50MPa)においてもひずみ速度の低下に伴うせん断強度の低下が観察されたが,高封圧条件で観察されたような顕著なせん断強度の低下は観察されなかった.本研究結果より,高封圧かつ低ひずみ速度条件において,き裂面近傍における応力腐食割れが促進されることを示唆する結果が得られた. また,得られた実験結果をもとに応力(封圧)とひずみ速度に関する破壊構成則を導き,き裂進展挙動数値解析コードの開発を行った.数値解析コードは従来のき裂進展モデルに上述の実験結果より得られた応力腐食割れの構成則を組込むことにより,実験室レベルの破壊現象を再現することができる. 今後は地殻スケールの数100m規模での解析や,数年〜数100年単位でのき裂進展予測モデルの開発が必要となるが,本研究により得られた成果は,高温高圧環境となる地下岩体の力学挙動を解析するための重要な知見となる.
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Research Products
(4 results)