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2004 Fiscal Year Annual Research Report

野生チンパンジーの社会交渉における身ぶり連関の規則性

Research Project

Project/Area Number 16770186
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

中村 美知夫  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30322647)

Keywordsチンパンジー / 毛づくろい行動 / 人類進化 / 社会交渉 / 規則性 / 身ぶり / 言語の起源 / 恣意的行動
Research Abstract

本研究の目的は、ヒトの言語にみられる「規則性」の使用が野生チンパンジーの身ぶり連関にも見られることを明らかにし、その萌芽的規則のあり方を具体的に記述することにある。チンパンジーでは音声的コミュニケーションよりもむしろ、微細な身ぶりによるコミュニケーションのほうが突出している。
本研究の対象は、タンザニア共和国西部、タンガニイカ湖東岸にあるマハレ山塊国立公園に生息する野生チンパンジーMグループである。このグループには、約60頭のチンパンジー個体がおり、全個体に名前がつけられ識別されており、人間の観察者に慣れている。
平成16年度には、研究代表者がこれまでにマハレMグループを対象として撮影・蓄積したDVビデオデータをもとに、この中から社会的に用いられると考えられる微細な身ぶり(たとえば、毛づくろい開始をうながす身ぶりなど)をピックアップし、予備的なエソグラムの作成をおこなった。オリジナルのDVビデオデータは、身ぶり連関解析のために撮影されたものではないが、この作業で野生のチンパンジーが用いている身ぶりの種類、生起頻度などを予備的に確認することが可能となる。これは、次年度以降の野外調査で身ぶり連関をシステマティックに調べる際の基礎データとなるものである。
ここまでで得られた予備的結果は、学会・研究会等の折に各方面の専門家と議論をおこない、それらの意見を取り入れて軌道の微修正をおこなった。また、本研究と関連の深い諸研究のレヴュー、および関連著作の書評等の執筆をおこなった。

  • Research Products

    (5 results)

All 2004 Other

All Journal Article (5 results)

  • [Journal Article] マハレにおけるチンパンジーとその棲息地の保護の現状2004

    • Author(s)
      中村美知夫, 西田利貞
    • Journal Title

      霊長類研究 20(1)

      Pages: 57-61

  • [Journal Article] 霊長類の毛づくろいと言語の起源2004

    • Author(s)
      中村美知夫
    • Journal Title

      大航海 52

      Pages: 100-108

  • [Journal Article] 野生霊長類の遺体、特にその骨や歯からの個体識別について2004

    • Author(s)
      中井将嗣, 伊藤詞子, 中村美知夫, MA Huffman, 西田利貞
    • Journal Title

      霊長類研究 20(1)

      Pages: 1-9

  • [Journal Article] Book review : Dorothy M.Fragaszy and Susan Perry (eds) : The biology of traditions : models and evidence.2004

    • Author(s)
      Nakamura, M
    • Journal Title

      Primates 45(4)

      Pages: 279-281

  • [Journal Article] Subtle behavioral variation in wild chimpanzees, with special reference to Imanishi's concept of kaluchua.

    • Author(s)
      Nakamura, M, Nishida, T
    • Journal Title

      Primates (印刷中)

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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