2005 Fiscal Year Annual Research Report
イングランド東部地域の運河におけるレクリエーション利用と保全活動の補益性について
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16780020
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
荒井 歩 東京農業大学, 地域環境科学部, 講師 (30287453)
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Keywords | フットパス / 農村景観 / シークエンス景観 / レクリエーション / 景観保全 / 河川運河 / 歴史的資源 / England |
Research Abstract |
本年度はイギリス産業革命時に建設されたNavigation(河川運河)に沿ったFootpath(Towpath)歩行時に体験する農業景観の構造分析を主に行った。研究対象地であるThe Chelmer & Blackwater navigation (Essex, England)において景観調査を夏期と冬期の2回実施した。まず夏期景観調査では景観構成要素および景観変化点を抽出し、視点と景観構成要素の関係を簡易測量により数値データとして記録した。調査後、対象地の景観構造を農業景観把握モデルとして整理する可能性について検討を行った。その結果、イギリス東部3州における農業景観構成要素を文献調査によって抽出整理する必要性と、囲繞・眺望景観構成要素毎に区分した景観調査の必要性が考えられた。そこで冬期調査では上記課題にそって調査を行うとともに、必要文献資料の収集と文献調査を行った。文献調査はEssex州立図書館およびNational waterways museum等運河関連資料館にて実施し、農村景観を構成する景観要素の抽出作業および抽出した景観構成要素の歴史的、伝統的価値の整理を行った。これらの調査から、Navigation(河川運河)に沿ったFootpath(Towpath)とその周辺農村景観の歴史的価値を景観構成要素毎および景観構造として把握した。このことから環境・景観保全対象が明確となり、今後レクリエーション活動を通した保全のあり方が提示できると考える。 また研究目的のひとつであるレクリエーション利用に関わる産官民の諸機関・諸団体における運河および運河周辺の環境・景観保全活動に対する取組み、機関・団体間のコラボレーションの整理分析については、BW(British Waterways)、IWA(The Inland Waterways Association)、EA(Environment Agency)等関連組織の動向を把握した。また、England内のNavigation(河川運河)を視察・踏査し、その環境・景観保全状況および各種団体による活動状況の把握を行った
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Research Products
(2 results)