2004 Fiscal Year Annual Research Report
糖供与体2リン酸-2価金属キレート構造に着目した糖転移酵素阻害剤の開発
Project/Area Number |
16790002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
市川 聡 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (60333621)
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Keywords | 糖転移酵素阻害剤 / tunicamycin / tunicaminyluracil / ガラクトース転移酵素 |
Research Abstract |
糖鎖生合成の主軸となる糖転位酵素を阻害剤で調節することができれば,より容易に糖タンパク質の糖鎖機能解析を行うことが期待される。本研究は、糖供与体二リン酸-二価金属キレート構造に着目した新規糖転位酵素阻害剤の開発を目的とするものであり、本年度は以下の事柄を行った。1)我々が開発したαフェニルチオケトンを用いたヨウ化サマリウムによるアルドール反応と、分子内Pummerer反応を用いてN-結合型糖タンパクの合成阻害剤であるTunicamycinsのコア構造であるTunicaminyluracilの合成を行った(Nucleosides, Nucleotides & Nucleic Acids 2004,23,239)。2)さらにTunicaminyluracilのundecose内ピラノース環をガラクトヘキソピラノース、ベンゼン、アルケニル・アルキルリンカーで置換した誘導体を新たに設計し、子牛由来β1,4-ガラクトース転移酵素(β1,4-GalT-I)に対する系統的な構造-活性相関を検討することとした。まず、それぞれワンポットグリコシル化反応、O-選択的アルキル化反応、クロスメタセシス反応を用いることで上記化合物群を効率的に合成した。各種誘導体の子牛由来β1,4-GalT-Iに対する阻害活性評価を行ったが顕著な阻害活性は認められなかった。現在さらなる誘導体の設計・合成を行い、そのβ1,4-GalT-I阻害活性を検討している。
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Research Products
(2 results)