2005 Fiscal Year Annual Research Report
米糠由来植物性セラミドの大腸発癌過程への修飾効果の分子病理学的解析
Project/Area Number |
16790227
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
森岡 孝満 琉球大学, 医学部, 助手 (70253961)
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Keywords | セラミド / がん化学予防 / 大腸発癌 / ACF / BCAC / PCNA |
Research Abstract |
米糠由来monoglycosylceramide,1-O-β-glucosyl-N-2'-hydroxyarachidoyl-4,8-sphingadienine(G_1CM)の大腸発癌過程への修飾効果をラット大腸発癌モデルを用いて検討した。5週令雄F344ラットを第1群:1,2-dimethylhydrazine(DMH)+基礎食、第2群:DMH+200ppm G_1CM含有食、第3群:DMH+1,000ppm G_1CM含有食、第4群:1,000ppm G_1CM含有食、第5群:基礎食の5群に分け、第1-3群は、基礎食及びG_1CM含有食の経口投与1週目と2週目の計2回、DMHの皮下注射(40mg/kg)を行い大腸癌の前癌病変である大腸陰窩変異巣Aberrant crypt foci(ACF)とβ-catenin accumulated crypts(BCAC)を誘発した。第1-5群共に基礎食及びG_1CM含有食の経口投与開始から5週目に屠殺し大腸を摘出した。その後、メチレンブルー染色によるACFのカウントとβ-catenin免疫組織化学染色によるBCACのカウントを行った。加えて、H.E.染色でのアポトーシス細胞のカウントと細胞増殖マーカーであるprolifbrating cell nuclear antigen(PCNA)の免疫染色での細胞増殖への影響についても検討を行った。200ppm及び1,000ppm G_1CM投与により有意にACFとBCACの抑制が認められた。また、G_1CMはACFとBCACにおけるPCNA labeling indexも有意に減少させた。アポトーシス誘導に関しては、BCACにおいて増加傾向が見られたが統計学的な有意差は認められなかった。以上より、G_1CMは大腸癌の化学予防剤の候補として考えられ,その発癌抑制効果のメカニズムとして細胞増殖の抑制が考えられた。
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Research Products
(1 results)