2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16790370
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
野中 英美 神戸大学, 大学院医学系研究科, COE研究員 (80372663)
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Keywords | 生体時計 / 血圧日内変動 |
Research Abstract |
これまで生体時計と生活習慣病の関わりを検討するうえで、循環器領域の立場からメタボリックシンドロームの一要素である高血圧に焦点をあて、血圧の日内変動と生体時計の関わりについて検討してきた。本実験においては、生体時計の中枢である視交叉上核を破壊したラットを作成するとともに、生体時計の振動が消失したマウスであるCry1およびCry2を同時にノックアウトしたCry double Knockoutマウスを使用し、覚醒自由行動下における血圧、心拍及び行動をテレメトリーシステムを用いて測定し、光や食事などの外的因子と心血管機能との関連について検討した。その結果、内因性の血圧及び心拍の日内リズムは生体時計によって制御されていることが明らかになったが、心拍は血圧に比して外的因子の影響をより受けやすいことも明らかになった。また生体時計は血圧や心拍における日内リズムの安定性の保持にも重要であり、生体時計の障害により、血圧や心拍における短時間の変動性が増大し、心筋における繊維化の増大も認められ、臓器障害や心血管疾患発症を惹起しうる可能性が示唆された。 そして、我々は最終的には時計遺伝子と疾患等の関連を明らかにしつつ、人への応用、すなわち各個人の時間を考慮した、いわゆるオーダーメードの治療に結びつけばと考えている。これまでヒトでは口腔内粘膜や皮膚を試料として採取され、そこでの発現が報告されていたが、それでは侵襲が大きく実用的ではないと考え、我々は、白血球の時計遺伝子発現に注目した。その結果、白血球では時計遺伝子の一つであるPer1遺伝子が、個人の体内時計をモニターする指標として有効であることを見出した。
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Research Products
(1 results)