2004 Fiscal Year Annual Research Report
ラット脳虚血モデルを用いた単球由来多能性細胞移植による神経再生療法の有効性の検討
Project/Area Number |
16790496
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
服部 英典 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10365257)
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Keywords | 脳梗塞 / 再生医療 / ラット / 幹細胞 |
Research Abstract |
雄性ラット280〜300g(9〜10週齢)を用いて、左総頸動脈を一時結紮、結紮切離反転した左外頚動脈より内頚動脈を経由して、Xantoprenで加工した4-0ナイロン糸を挿入し左中大脳動脈基部閉塞を作成した。1時間後ナイロン糸を抜去し再灌流させた.同時にラットMOMCの培養を開始し、梗塞作製一週間後にラットMOMC、ラットマクロファージ、それらの培養液をそれぞれ3μl(細胞数は10万個とした)、経頭蓋的に中心線から3mm、Bregmaから1mm尾側に、頭蓋骨より垂直に7mm腹側に緩速で注入した。corner test、elevated body swing test、modified neurological severity scoreを用いて、梗塞作成前、移植前、灌流固定前に神経学的機能評価を行った。移植1,2,3,4週間後に灌流させたマウスの脳を摘出し組織学的評価を行った。各群にて各時間に3匹ずつ、計36匹で行った。HE染色では梗塞部位で神経細胞・グリア細胞の脱落が起こり、移植4週間後ではどの群も梗塞巣は完全に脱落した。しかしながらMOMCの移植部位には形態学的な血管新生が認められ、神経細胞・グリア細胞の脱落が移植2週間後までは軽微であった。神経学的機能評価ではcorner testでのみ改善を認め、移植後2週間・3週間ではMOMC移植群にて改善率が高い傾向がみられた。移植後4週間では三群間に改善率の差は認めなかった。また、elevated body swing testとmodified neurological severity scoreでは有意差は認められなかった。MOMC移植直後、移植後、一週間後でMRI撮影を行い、虚血巣と移植細胞の変化を経時的に追跡中である。さらに、各群を6匹に増やして統計学的な処理を加えるべく研究を遂行中である。
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Research Products
(1 results)