2004 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン分泌におけるcAMP,Ca^<2+>反応性分子の網羅的解析
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16790509
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
須永 泰弘 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 産学官連携研究員 (90372664)
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Keywords | 糖尿病 / インスリン分泌 |
Research Abstract |
(1)マウスインスリン分泌細胞株であるMin6細胞株から亜分類した細胞、具体的には恒常的に細胞内Ca^<2+>濃度が低くグルコースに対するインスリン分泌反応が良いm9細胞株と恒常的に細胞内Ca^<2+>濃度が高くグルコースに対するインスリン分泌反応が悪いm14細胞株とを用いて、転写産物を網羅的にGeneChipで解析した。その結果、m9細胞株とm14細胞株の間に4倍以上発現量が変化していた分子は既知分子が38個、ESTを含めた未知分子が34個の合計72個存在していた。 (2)GeneChipで解析し特に発現量に差の大きい463個のアミノ酸からなる機能が未知のタンパク質に着目して詳細な解析を行った。TaqManプローブを用いたRealTimePCRで発現量を確認したところ、m9細胞株とm14細胞株では発現量に268倍の差があった。コンピューターを用いて配列解析を行ったところ、このタンパク質は膜に存在していることが強く示唆されたため、この遺伝子にGFPを融合させたタンパク質を作成し、細胞内局在を確認した。その結果、細胞質の顆粒または細胞膜に存在している可能性が示唆された。さらに局在を詳細に検討するために特異的抗体を作成した。また発現量を抑制しインスリン分泌への関与を検討するためにSiRNAの作成も行った。 (3)細胞質におけるcAMP、Ca^<2+>反応性分子の網羅的解析をProteinChipで解析するために必要な前処理、カラムによる分画、ProteinChipの最適化を行い、方法を確立した。
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