2005 Fiscal Year Annual Research Report
DS-Nhマウスを用いたNarrow bandUVB照射のTh2型T細胞への影響
Project/Area Number |
16790656
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
前島 英樹 北里大学, 医学部, 助手 (50296456)
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / Ncマウス / Narrow band UVB照射療法 / DS-Nhマウス |
Research Abstract |
Narrow band UVB(NBUVB)照射療法は,乾癬を始めとして各種の炎症性皮膚疾患で有効である。我々が以前発表したようにNBUVB照射は,ステロイド外用抵抗性で難治性の慢性型アトピー性皮膚炎に対して有効であり,さらなる臨床への応用が期待される。アトピー性皮膚炎のモデルマウスであるNcマウスやDS-Nhマウスを対象にNBUVB照射療法を行い,その効果と機序の解明を目的として実験を行っている。 昨年は,Ncマウス30匹に対して,NBUVB照射の効果につき検討したが,皮膚炎の発症率が低く,非照射群と比較して,照射群では,血清IgE値の抑制と皮膚炎の発症の抑制はみられなかった。 しかし,照射群マウスでの照射部位の生検組織では,IFN-γやIL-2,TNF-α、IL-10が,非照射群の健常部の照射部位と比較して低下し,湿疹病変の明らかな軽快を認め、炎症細胞数の低下を認めた。 本年度は,Ncマウス60匹に対して,NBUVB照射の効果につき検討した。非照射群では,発症率30%照射群では発症率0%とNBUVB照射により皮膚炎の発症抑制を認めたが,血清IgE値は非照射群と照射群では有意な差はみられなかった。皮膚炎発症群のマウスに対しNBUVBを照射し,その効果につき現在継続して検討中である。 Ncマウスとは,発症機序の異なる無毛性のアトピー性皮膚炎モデルマウスであるDS-Nhマウスを来年度,入手し,同様の実験を行う。
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