2004 Fiscal Year Annual Research Report
造血幹細胞を用いた悪性腫瘍腹膜播種に対する治療の開発
Project/Area Number |
16790783
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
上野 正闘 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (60364064)
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Keywords | 悪性腫瘍腹膜播種 / 血管新生 / 造血幹細胞 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
平成16年度研究経過 (1)腹膜移植モデルの作製:C57BL/6マウス(donor)から2cm四方腹壁を切除し、同サイズの腹壁欠損部を作製しておいた別のC57BL/6マウス(recipient)あるいはGFP-transgenic C57BL/6マウス(recipeint)への移植モデルの作製が可能であることを確認した。放射線照射や免疫抑制剤の投与は必要なかった。 (2)癌細胞腹膜播種モデルの作製:nu/nu balb cヌードマウスに結腸癌細胞株を腹腔内投与して腹膜播種モデルを作製。腹膜移植モデルでの播種モデルはまだ行えていない。 (3)腹膜播種における血管新生の検討:Balb c ヌードマウスでの結腸癌腹膜播種モデルにおいて、正常腹壁組織と播種増大した腫瘍のそれぞれを切除し、薄層切片を作製。HE染色、CD31免疫染色にて観察し、血管密度や新生血管の状態を評価した。腹膜より腹膜播種腫瘍内に成長する血管が認められ、播種腫瘍内には豊富な血管が存在することが確認できた。しかしαvβ3-integrinでの染色確認は行えていない。 (4)現在検討中の実験:C57BL/6マウス(donor)からGFP-transgenic C57BL/6マウス(recipeint)への移植モデルにおいて消化器癌細胞株の腹膜播種モデルの作製。生着後上記と同様の薄層切片を作成し、新生血管中のGFP(+)細胞の有無を確認することにより、血管新生への造血幹細胞の関与を検討。
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