2004 Fiscal Year Annual Research Report
骨粗鬆症に対する自家骨髄幹細胞移植効果の検討-骨粗鬆モデルラットを用いて-
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16790859
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
福田 登 関西医科大学, 医学部, 助手 (30368253)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 骨髄移植 / 卵巣摘出ラット |
Research Abstract |
近年骨髄内未分化幹細胞は生体内のさまざまな組織に分化することが示されるようになり、種々の研究や臨床応用が報告されている。我々も骨髄移植を応用した骨壊死治療の研究を行っており、現在も継続中である。骨髄移植を用いた再生治療は最近最も注目される分野のひとつであり整形外科領域においてもさらなる応用が期待される。そこで我々は今後社会的にも問題になるであろう骨粗鬆症の治療に応用することを検討した。骨粗鬆症に対する骨髄移植は国内外で当科のIchiokaらの報告のみである(Stem cell,2003)。同報告では骨粗鬆症マウスSAMP6を用いた同種骨髄移植を行いその予防効果を検討している。しかし骨粗鬆症への臨床応用は同種骨髄では適合性も問題となり、その道のりは長いと思われる。そこで我々は臨床応用を考慮し自家骨髄移植を用いる方法を考えた。 方法は8週齢Wister-Imamichi Ratから両側卵巣を取り出して骨粗鬆症モデルラットを作成し、骨髄液を採取する。採取した骨髄液をNycoprep 1.077Animal(第一化学薬品株式会社)とともに遠心分離して未分化幹細胞を含むと考えられている単核球を採取し、ラット血清を含む培地にて7〜14日間培養する。培養した骨髄未分化幹細胞を生理食塩水に混和した状態で右大腿骨に移植する。 移植部の評価として、骨髄移植後4・6・8週に大腿骨HE組織標本を作製し組織学的に評価する。さらに骨吸収マーカーとして尿中deoxypyridinolineを、骨形成マーカーとして骨型アルカリフォスファターゼを経時的に測定し評価する。さらに大腿骨レントゲン写真よりmicrodensitometryを用いて骨密度計測を行い評価する。なおコントロールとして骨髄移植をしない同週齢骨粗鬆症モデルラットを用いる。 以上の実験・評価方法を検討し実施する予定である。
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