2004 Fiscal Year Annual Research Report
網膜虚血傷害発生におけるpH感受性陽イオンチャンネルの病態的意義に関する研究
Project/Area Number |
16791058
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
西脇 晶子 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (50285219)
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Keywords | 網膜 / ASIC / アシドーシス / 虚血 / 遺伝子ファミリー / アミロライド / イオンチャネル / 遺伝子ノックアウトマウス |
Research Abstract |
1)pH感受性陽イオンチャンネル(ASIC:acid-sensing ion channel)遺伝子ファミリーについて(現在、ASIC1a、ASIC1b、ASIC2a、ASIC2b、ASIC3、ASIC4が同定されている。)ラット網膜における分布をin situ hybridization法を用いて検討した。また、タンパクレベルにおける発現パターンを、検索した。 2)pH感受性陽イオンチャンネル遺伝子ノックアウトマウス網膜の組織形態学的変化を検討し、また網膜電図を用いて視機能検査を詳細に行った。 3)ラット網膜虚血再還流モデルにおいて、既知のpH感受性陽イオンチャンネル遺伝子ファミリー遺伝子の発現の変化を、RT-PCR法、Northern blot法、Western blot法を用いて検討した。 4)アミロライド等pH感受性陽イオンチャンネル遺伝子阻害剤を虚血後硝子体内に注入し、網膜組織傷害の抑制効果を組織化学的に検討した。 5)pH感受性陽イオンチャンネル遺伝子ノックアウトマウスに網膜虚血再灌流を負荷し、正常マウスとの反応の差違を組織形態学的に検索を行った。 6)pH感受性陽イオンチャンネル遺伝子ファミリーの網膜虚血後の発現誘導・抑制に関与している遺伝子群を単離・解析するために、pH感受性陽イオンチャンネル遺伝子阻害剤を虚血後投与した網膜と投与しない網膜からmRNAを抽出しDNAマイクロアレイを用いて、発現の変化している遺伝子を同定した。さらに、実際にpH感受性陽イオンチャンネル遺伝子と相互作用するかどうか、免疫沈降法をはじめとする生化学的手法を使って探索している。
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