2004 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜リン脂質によって制御される物質輸送と情報伝達の関係の解析
Project/Area Number |
16791128
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹内 弘 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (70304813)
|
Keywords | イノシトールリン脂質 / 細胞内輸送 / 蛍光イメージング / 情報伝達 |
Research Abstract |
本研究の目的は、細胞内輸送経略が細胞内情報伝達の特異性発現に寄与する証拠を申請者の主要研究分野であるイノシトールリン脂質代謝経路との関わりに的を絞って明らかにすることである。そのためにこれまでに見出されている個々のイノシトールリン脂質結合性ドメインを、異なるイノシトールリン脂質の細胞内局在を解析する道具として用いる。 初年度にあたる本年度は当初の計画に沿って実験に用いる各発現コンストラクトの作成やその発現産物の機能確認に時間を費やした。 (1)種々のタンパク質由来のプレックストリン相同領域(PHドメイン)、PXドメインなど結合特異性の異なる各イノシトールリン脂質結合蛋白質の蛍光蛋白質キメラ分子の哺乳細胞発現コンストラクトを作製した。 (2)作製したイノシトールリン脂質結合蛋白質の脂質結合特異性の確認。 結合蛋白質はコンストラクト作成に用いる蛋白質内領域の選択や付加する蛍光蛋白質の部位に寄って結合能が異なる。このため以後の実験に用いる各コンストラクトの脂質結合特異性をLipid Overlay Assayや表面プラズモン共鳴装置(BIACORE)、リポソーム沈殿法を用いて詳細に確認中である。 (3)各種細胞刺激に伴う受容体の細胞内動態と蛍光蛋白質付加した脂質結合蛋白質の動態の関連性を蛍光顕微鏡によって時空的に解析を加えるための予備実験として、実際に種々の細胞株に各コンストラクトをトランスフェクトして発現確認や発現量の至適化を行っている。 次年度は実際に各種細胞株を用いた細胞生物学的実験に移行していく。
|