2004 Fiscal Year Annual Research Report
埋入即時負荷インプラント治療の適正と治療設計の基準についての検討
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16791193
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
友竹 偉則 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (70263853)
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Keywords | インプラント治療設計 / インプラント植立状態 / インプラント埋入トルク / 動揺度検査 / 周波数共鳴装置 |
Research Abstract |
本研究では,即時負荷インプラント治療における適切な治療設計に関する基準について検討することを目的としている。インプラントの植立状態とその評価に関して、プラスチック製の顎骨模型に数段階に設定した埋入トルク値(10,20,32,45Ncm)でインプラントを植立して、臨床上使用している動揺度測定装置(ペリオテスト)、周波数共鳴装置(オステル)により嵌合度を評価した。インプラント単独植立での動揺度測定においては埋入トルクとの間に相関は認められず、臨床的に問題のないとされる範囲の値を示した。一方、周波数共鳴装置による測定値は埋入トルク値と正の相関関係が認められた。次いで、インプラント間の連結効果を検討するために、同様に顎骨模型に10mm間隔に3本のインプラントを埋入して長径5mmのアバットメントを装着、アバットメント間をプラキャストバーとパターンレジンで連結固定し、その状態でそれぞれのインプラントの嵌合度を周波数共鳴装置にて測定した。結果としては、インプラント単独での状態と連結した状態で有意な差は認められなかった。 現在は、設計基準の検討として、当科で展開している即時負荷治療システムを適応した上下顎無歯顎患者(実験協力承諾済)の術前のCTデータから光造形モデルを作製した。実際の上部構造作製用作業模型上で作製した実験用メタルフレームを用いて、造形モデル内に実際埋入した位置関係でワックスによってインプラントを固定して再現、埋没、流蝋を経て重合レジンによるインプラント埋入実験モデルを作製した。今後、この実験模型のインプラントに装着する数種類の上部構造を作製し、機能圧負荷時にインプラント周囲の歪み測定を行い、力学的な負担面から適正な治療設計、埋入本数や上部構造形態について評価していく予定である。
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