2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16791194
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大塩 恭仁 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (60363165)
|
Keywords | 歯の変形 / 咬合力 / 微小変位計 / ひずみゲージ / 磁気位相空間 |
Research Abstract |
1.歯の変形と咬合力の同時測定を行うため、研究者本人が開発した微小変位計(磁気位相空間を用いた変位計測技術を応用した)と咬合力測定器、ミニコンピュータ、解析用パーソナルコンピュータからなるシステムを構築した。変位計はキャリブレーションの結果、標点間距離1mmに換算して表示することとすると左測定用は2.2nm,右測定用は2.3nmの分解能を達成した.データ処理は、変位計からの出力信号をサンプリング周波数102.4kHz,16bitで量子化しワークステーションに格納後,512ポイントごとにFFT位相検波処理を行い毎秒200個のデータを得た.同時測定を行った咬合力データについては102.4kHzで量子化後,歯の変形データと時間軸を一致させるために512ポイントごとのデータを代表値とした. 2.変位計とひずみゲージを用いて抜去歯の頬側咬頭荷重負荷時の歯の変形測定を行うことで,評価実験を行った.ひずみゲージの出力はひずみ圧力用アンプを用いて増幅後,データレコーダにサンプリング周波数12kHzで記録した.ついで,ミニコンピュータで,変位計のデータと時間軸を一致させるために60個ごとのデータを選び、パーソナルコンピュータにて解析を行った.また,咬合力測定器を設置して負荷荷重との同時測定を行った. 荷重量と変形量の相関係数は,変位計,ひずみゲージともに0.99で高い相関があった.荷重100Nあたり変位計で78nm,ひずみゲージで103nmの短縮が認められた. 以上より、口腔内においては温度補償や大きさなどの問題も考慮する必要があるが、本システムは口腔内で使用できる性能を十分に達成した。今後、実際に口腔内にてデータ収集、解析を行う予定である。
|