2004 Fiscal Year Annual Research Report
ターミナル期におけるがん患者の家族がケアリングと認知した看護師の関わり
Project/Area Number |
16791394
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
安藤 悦子 長崎大学, 医学部, 助手 (20363476)
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Keywords | ターミナルケア / 看護 / 家族看護 |
Research Abstract |
上記研究テーマを実施するために、研究計画書、研究協力依頼書、また同意書を作成し、長崎大学医学部倫理委員会、聖フランシスコ病院の倫理委員会の承認を得た。また、「生と死を考える市民のためのネットワーク」の代表者に研究協力を依頼し、同意を得た。 現在のところ、「生と死を考える市民のためのネットワーク」の代表者から紹介していただいた遺族2名にインタビューを行い、2名分の分析を終えている。 その内容として、家族を癌で亡くした遺族が看護師に求めるケアリングは、【患者の痛みのメッセージを大事に受け取る】は、患者が激しい痛みでナースコールを頻回に押している状況でナースコールが患者の手の届かないところに置いており、家族は患者の痛みや孤独感を感じ、患者に申し訳ないという感情を抱いていた。もっと患者の痛みのメッセージを受け取り、対応して欲しいと希望していた。【死と向き合う患者の希望を支える】は死を予感し、それでも希望を持ち続けていたいと考えていた患者に、看護師がもう回復する見込みはないというメッセージを送り、患者が落ち込んでしまったという体験から、真実を伝えることよりも患者の心情に合わせたケアリングを望んでいた。他に【鎮痛剤の副作用について十分に説明する】、【面会にこれなかった時間帯の状況を詳しく教える】という結果が明らかになっている。 今後も継続して、長崎大学医学部・歯学部附属病院、聖フランシスコ病院ホスピス病棟で家族を癌で亡くした遺族に同様に、インタビューを行っていく予定である。
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