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2005 Fiscal Year Annual Research Report

高齢者看護における看護者の倫理的ジレンマ

Research Project

Project/Area Number 16791456
Research InstitutionOsaka Prefecture University

Principal Investigator

山本 美輪  大阪府立大学, 看護学部, 助手 (70353034)

Keywordsジレンマ / 高齢者介護 / 看護師
Research Abstract

【研究目的】高齢者を対象とした看護において、一般病棟勤務看護者が抱く倫理的ジレンマの概要を明らかにし、倫理的ジレンマに対する対応策を考察する。17年度は、前年度を参考に、一般病棟勤務看護者の高齢者看護に対する倫理的ジレンマスケール(以下ジレンマスケールとする)を作成し、因子分析(最尤法)にてジレンマ因子を明らかにした。
【研究成果・考察】対象は大阪府下、和歌山県下で協力の得られた5一般病院に勤務する看護者625人で、回収は582部、回収率は93.1%だった。性別は、女性552人(96.3%)男性21人(3.7%)、看護系免許は看護師501人(89.5%)、准看護師59人(10.5%)だった。平均年齢は29.8歳(SD±9.8)、平均経験年数は7.6年(SD±8.1)だった。ジレンマスケール23項目の信頼係数アルファは0.89を示したので、高齢者看護におけるジレンマ項目として妥当であると考えた。そして因子付加量0.4以下の項目は削除し、21項目を用いて因子分析(最尤法、プロマックス回転)を行った。その結果、Kaiser-Meyer-Olkinの標本妥当性の測度は0.91、Bartlettの球面性検定は有意だった(p<0.001)。固有値1以上の因子は4つ(累積寄与率54.3%)だった。第1因子は医師や他スタッフとの判断の相違のため統一されたケアが提供できないジレンマを表出しており<協働関係における調整不備>、第2因子は身体の安全確保や治療・ケアに伴う苦痛を強いることに関するため<身体に関する安楽・安全確保>、第3因子は、高齢者の意思に反した治療やケアを業務上遂行しなければならないジレンマと考え<高齢者の意思に反した治療遂行やケア>第4因子は退院後の生活に対する家族との希望の相違や不安に関するジレンマと考え<退院後の生活>と名づけた。
よって高齢者看護におけるジレンマへの対応策は、関係職種との密な連携、高齢者看護に関する高度な看護能力を持つ看護師の導入(老年看護専門看護師など)による助言システムやサポート研修の導入、また高齢者を交えた家族との連絡調整が示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 看護経験年数による高齢者の身体的抑制に対するジレンマの差2005

    • Author(s)
      山本 美輪
    • Journal Title

      日本看護管理学会誌 9・1

      Pages: 5-12

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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