2016 Fiscal Year Annual Research Report
アクティブラーニングを促す言語活動を主軸としたアセスメント手法の開発
Project/Area Number |
16H00054
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Research Institution | 宮城県仙台二華高等学校 |
Principal Investigator |
石森 広美 宮城県仙台二華高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | アクティブラーニンング / アセスメント / ケースメソッド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高等学校における学習者のアクティブラーニング(能動的な学習)を促す言語活動を主軸とした、授業の具体的なアセスメント手法を開発することであった。現行学習指導要領において「言語活動の充実」「思考力・判断力・表現力の育成」、また言語活動によって授業改善を図ることが目指されているものの、その評価に苦慮している現状を踏まえ、本研究では現場で活用可能な具体的なアセスメント方法を提示することを目標とした。具体的な成果としては、次の3点が挙げられる。 1つ目は、文献研究に基づき、数値に転換しにくい学びを評価する方法としてルーブリックによる採点とポートフォリオ評価法に着目し、評価項目を整理した。その際、学習者の視点とファシリテーター(教師)の視点に分けて評価の観点を抽出し、学習者の視点については、「自己評価」「相互評価」の両面から検討し、評価自体が学習者の能動的なラーニングの場として機能するよう配慮した。 2点目は、言語活動を主軸としたアクティブラーニングによる課題解決型学習法の一つである「ケースメソッド」の評価方法について、一定の形を提示した。具体的には、文部科学省からスーパー・グローバル・ハイスクール(SGH)の指定を受けている勤務校において現在取り組んでいるケースメソッドにおいて活用できるよう、評価のポイントをまとめた。これは、平成29年度から試行する予定である。 3点目は、これまで十分に評価しきれていなかったポートフォリオについて、生徒の学びの軌跡を的確に把握し、妥当な評価に反映できるようルーブリック採点表を作成したことである。ポートフォリオ評価法はすでに総合的な学習や課題解決型学習等の評価法のひとつとして知られているが、その具体的な評価指針と観点を勤務校の教育活動の実態に合わせて作成した。これについても、平成29年度から試行する予定である。 今年度はあくまでも勤務校の教育活動の実情に即した形での実践的研究であったが、これを将来多様な場に応用できるよう、今後も継続的に検討し研究を発展させていきたい。
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Research Products
(2 results)