2016 Fiscal Year Annual Research Report
中学生が多様な生物を継続的に育て観察できる理科教材の開発-ミニビオトープの活用-
Project/Area Number |
16H00202
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Research Institution | 宮崎市立佐土原中学校 |
Principal Investigator |
松田 健一 宮崎市立佐土原中学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | 多様な生物 / ミニビオトープ / 継続的な飼育と観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の成果について 私は、理科室環境充実の観点から、川で採集したメダカや巻貝・ヌマエビなどの水生生物を水槽やバケツに用意し、それらを継続的に飼育させ観察させてきた。生徒は、生物に興味・関心を深め、意義ある活動ができたと考える。 今回、理科室環境の枠を拡大し、多様な生物が自然の状態で維持して暮らせる一定の空間(花壇とミニビオトープ)を校庭の一角に作成した。生徒に継続的な飼育と観察をさせると同時に実験できる場も設けることにより、理科授業で活用できる教材づくりが行えた。生徒は、活動を継続することで次々に新しい発見をすることができた。 その具体的研究成果を5つ下記に示す。 ① 「花壇とミニビオトープ」に、チョウやトンボなどの昆虫が数多く集まり、普段見かけないナナフシも見つけることができた。また、カエル目当てのヘビまで確認することができた。 ② 花壇の陸地の生物とミニビオトープの水生(水辺)の生物を飼育・観察・比較させることにより、水中から陸上への過程等生物の関連を理解できる場となった。 ③ 学習指導要領の指導計画作成上の配慮事項として「生物の行動や成長の様子をとらえるために継続的な観察が有効である」と示されているように、この研究でそれらが容易にできると考える。 ④ 「花壇とミニビオトープ」での生物の成長や繁殖を継続的に観察する課程で、観察記録方法を習得することにより、科学的探究力の向上の一助となると考える。 ⑤ 生物を生きたまま観察することで、普段気付きにくい神秘的な生命活動に触れると同時に、生物に対する理解と飼育動物への愛着を育み、生命の尊重理解につながると考える。
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