2016 Fiscal Year Annual Research Report
小学校の理科教育に資する, 海洋教育を活用した教育プログラムの開発
Project/Area Number |
16H00207
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
伊藤 芳英 東海大学, 海洋学部博物館, 学芸員
|
Project Period (FY) |
2016
|
Keywords | 海洋教育 / 理科 / 小学校 |
Outline of Annual Research Achievements |
海洋立国日本の学校教育には, 多岐に渡る教育課題が課せられ, その中のひとつに海洋教育がある. 海洋教育の定着を目指すには, 学校教育における教科教育への導入が有効であり, 専門機関の外部講師による参画が期待される. 本研究は, プログラムの開発と検証を目的とし, 大学博物館の学芸員が, 小学校教員らの助言を基に小学5年理科の学習項目と関連付けた海洋教育に通ずる教育プログラムを構成し出張授業で実施した. 本研究における対象は, 静岡市内小学校22校, 生徒数1194名, 教員数57名である. 教育プログラムの効果については, 出張授業実施直後に行ったアンケートの調査結果を分析し検証した. 本プログラムの特徴は, 理科の学習項目で取り扱われる従来の教材「メダカと水中の小さないきもの」から「シラスと海洋プランクトン」へ教材の置き換えを試みたことである, 海洋プランクトンは, 生物多様性や環境教育など海洋教育の学術的な理解に欠かせない教材である. 教育プログラムは, 教科書の内容に対応し観察実験と身近な話題を関連付けることで生徒らの知的好奇心に応え「学習意欲の高まり」「学習項目の理解」「海洋への関心」など学習効果が得られた. また, 博物館と学校の連携では, 学芸員が, 専門を活かした外部講師として出張授業を行うことで, 理科教育の補助に併せて教育課題の海洋教育, キャリア教育, 環境教育に応える教育効果を生み出した. 併せて, 本研究では, 博物館と小学校の連携・海洋教育と理科教育を結ぶ教育プログラムの開発と導入・博物館学芸員による出張授業など, 実施に伴うポイントが明らかとなった.
|
Research Products
(1 results)