2016 Fiscal Year Annual Research Report
中学生と共同開発するものづくり教材「キミは技術者の卵」チャレンジの試行
Project/Area Number |
16H00228
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
田中 永美 石川工業高等専門学校, 技術教育支援センター, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | 中学生 / ものづくり / 電子回路 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 研究目的 現在の日本は慢性的な技術者不足に陥っている。技術者を志す若年層を増やすには理系と文系に分かれる前段階の小中学生に少しでも多くのものづくりの機会を提供することが重要である。本研究の目的は、理系文系に分かれる前の中学生が「ものづくり教材」の開発を体験し、技術者の卵として活動することにより、「ものづくり」や「技術」への興味関心を高め、高校・大学での理系進学や技術者志望へのきっかけとすることである。 2. 研究方法 本研究では、申請者が勤務する地域の津幡町立津幡中学校科学部にご協力いただき、1年生8名、2年生4名を対象に「ものづくり教材」の開発体験講座を全6回実施した。講座で作成する教材の内容は「LEDを使用した光るオブジェ」とした。講座の流れは以下のとおりである。 (1)LEDの光る仕組みを理解しよう、アイデアを出そう : 1~2回目 使用するLEDを光らせるための電子回路を実験をとおして学習した。1年生は2~3名が1グループに、2年生は各1名ずつでグループ分けを行った。各グループごとにテーマを決め、KJ法によるアイデア発想を実施し、その中から光るオブジェとして実現できそうなものを各グループごとに1つ選択した。インターネット検索を活用し、実際に必要な材料の洗い出しを行い、材料一覧表を提出した。 (2)アイデアを作品にしよう : 3~5回目 電子部品は申請者から提供し、それ以外の外装用材料は主に100円ショップの商品を活用し加工を行い、電子回路を組み込んだ。 (3)作品発表会 : 6回目 グループごとに実機の演示をしながら、工夫点等の発表を行った。 3. 研究成果 本研究で実施した中学生による「ものづくり教材」の開発は申請者の予想を超える柔軟な発想や工夫、失敗があった。より複雑な回路や組み合わせの挑戦も見られ、次年度実施の要望もあり、「ものづくり」や「技術」への興味関心を高めることができた。
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