2016 Fiscal Year Annual Research Report
モニタリングシステムを活用した可視化切削機構の教材開発
Project/Area Number |
16H00250
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
原田 正和 鹿児島工業高等専門学校, 技術室, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | モニタリングシステム / 切削機構 / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的 本校の工学実験の機械加工分野のテーマである「二次元切削の切削機構の検討」の説明では、二次元切削モデルの単純な図が活用されている。実際の切削時の切りくず生成過程は、このように単純ではなく、加工条件によって異なり肉眼では確認できない高速現象である。また、切削時の加工現象として発生する切削抵抗や切削温度は、加工精度や工具の寿命に大きく影響し、良好な切削を行う上での重要な情報源である。このような切りくず生成過程や加工現象の知識が少ない学生は、二次元切削モデルの図だけの説明ではイメージがわかず、工学実験内での切削機構の十分な理解が困難である。そのためには、実際の切削時における加工現象を可視化できる状態にすることで、切削機構の理解度が高められる。本研究では、切削時における切削機構を確認できるモニタリングシステムを構築し、切削時における切りくず生成時のスーパースロー動画、切削抵抗と切削温度を可視化できる教育用実験システムの教材開発を目的とする。 方法 旋盤の切削加工時における、高速度カメラによる切りくず生成時のスーパースロー動画、工具動力計による切削抵抗、熱電対による切削工具の切削温度について鋼材を中心に加工条件を変化させ実験を行い、切削機構を可視化できる教育用実験システムの教材開発を行った。 成果 切削加工時の、高速度カメラによる切りくず生成過程、切削工具の切削抵抗と切削温度を時系列変化により捉えることができ、加工条件によりこれらの加工現象の違いが確認できた。今回開発した教育用実験システムの教材を、機械加工分野のテーマである工学実験で学生に紹介した。その結果、通常では見られない切削機構を可視化できることで、多くの学生が教育用実験システムの教材に興味を示し切削機構の理解度も高まった。
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