2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H00255
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
山田 孝行 鹿児島工業高等専門学校, 技術室, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | 工学教育 / エンジン / 電子制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的 機械工学科の学生にはコンピュータプログラミングやマイコン制御の授業に苦手意識を持っている学生が存在する。これは授業の特性が電子・情報系寄りで、機械科の学生の興味が薄いためと考えられる。そこで、本研究では、機械科の学生が興味を持ちそうなガソリンエンジンを制御対象とした制御教材の開発を行った。 内容 制御対象には市販の50ccガソリンエンジンを、制御装置にはArduinoを用いた。本研究では、1)エンジンをアイドリングさせる、2)サーボモータでスロットルバルブを開閉させる、3)アクセル操作によってエンジンの回転数を上昇させる、4)エンジンの回転数を表示させる、の4つを制御できるか試みた。 1)のアイドリングは、エンジンのクランクパルス入力に対して、ある一定の適当な時間燃料噴射装置を作動させることで容易に達成できた。2)はアクセルに見立てたレバーに可変抵抗器を取り付け、アナログ入力に対してサーボモータの角度制御を行った。3)はスロットル開度(サーボモータの角度)及びエンジン回転数(クランクパルスの周期)から燃料噴射量を調整するスロットルースピート方式を採った。4)はクランクパルス周期から計算したエンジン回転数を7セグメントに表示させた。 成果 エンジンをアイドリングさせることは極めシンプルなプログラムで達成でき、学生に与えるインパクトも大きい。電子スロットル制御は、応用として、Ecoモードとスポーツモードの切り替えやオートクルーズ制御など、現代の自動車に使われている技術を体験するができる。 現代では、低燃費、低排出や自動運転の実現のため、自動車と電子制御は切り離せないものである。これらの技術背景を説明し、実際に自分のプログラムでエンジンを動かすことにより、機械科の学生にも電子制御の学習の意義と楽しさを与えることができたと考えられる。
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