2016 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害のある児童生徒に対する着ぐるみを活用したドラマ教育の実践研究
Project/Area Number |
16H00273
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
鳩山 裕子 茨城大学, 教育学部附属特別支援学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | 知的障害児 / 着ぐるみ / ドラマ教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
○研究のねらい 知的障害のある生徒が, 衣装(着ぐるみ)を活用してドラマ活動をすることで, コミュニケーション能力や社会参加の力が向上することを実証する。 ○実践の概要 ドラマ教育の先行研究や対象生徒のアセスメント結果を踏まえて, PDCA(考案, 実践, 評価, 改善)サイクルでの衣装(着ぐるみ)を活用したドラマ活動を行った。 ○実践対象 中学部第2学年 ○実践内容 ドラマタイトル「みんながみんなやどかり」 1/10(火)~ 「みんながみんな英雄」のミュージックビデオ(MV)を視聴した。 1/16(月)~ 「みんながみんな英雄」の配役を決めて演技をした。 1/25(水)~ やどかりの出番を考え「みんながみんなやどかり」のストーリーを検討した。 2/10(金) 各シーンを練習し録画した。(ドラマ教育の実践) 2/22(水) 完成したドラマの動画を中学部保護者会で発表した。 ○実践の成果 生徒は衣装(着ぐるみ)を着用することで, 役に“なりきり”, 想像世界に登場人物として入っていくことができた。また, 毎回, 活動を録画したことで, 映像で自分の演技を確認することができた。さらに, ストーリーを生徒と一緒に考案しながら進めたことで, 日常生活においても, 生徒同士が考えを伝え合い, 協力し合う姿が多く見られるようになった。 ○研究の成果 衣装(着ぐるみ)を着て多くの人とやりとりをすることが, 知的障害のある生徒のコミュニケーション能力の向上につながることが実証できた。知的障害めある生徒が着ぐるみパフォーマンスをすることが, 他者との関係を考えた自己の客観視や, 自己表現の必要性やチームワークの重要性, 他者への配慮への気付きにつながることを実証できた。
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