2016 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイム計測を利用したガラス器具の歪み除去法の開発
Project/Area Number |
16H00307
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
齋藤 雄二 東北大学, 多元物質科学研究所, 技術専門職員
|
Project Period (FY) |
2016
|
Keywords | 歪み / ガラス |
Outline of Annual Research Achievements |
目的 本研究の目的は、ガラス材料の歪(ひず)みをリアルタイムに観察し、ガラス器具における歪みの除去法を確立する事である。ガラス加工中の歪みを可視化することで、適切な歪みの除去作業を実現し、ガラス器具の破損防止を目指すものである。 方法 LEDパネルとタブレット端末、偏光板、波長板を用いて歪みをリアルタイムに観察する環境を構築した。歪みの除去作業をビデオで撮影確認し、ガラス加工の際の歪みを観察した。歪みを観察しながら作業した場合と歪みを観察せずに作業した場合の歪みの状態、破損の有無等を調査するためテスト加工を行った。 ガラス器具の破損防止やガラスの歪みの理解のため、ガラス器具加工中の歪みの加わり方、除去作業などガラスに加わる歪みについて撮影した動画を技術教材として作成公開した。 成果 製作した装置でガラス加工中に歪みをリアルタイムに観察することが可能になった。従来、作業中には作業者の経験でのみ歪みを判断していたが、目視で歪みを確認できる環境を実現した。これまでの歪み除去作業の加工炎がこれまで歪みを除去しきれていなかった事、歪みを観察しながら歪みを除去する事で歪みを確実に除去できる事がテスト加工で明らかになった。加工炎によるガラス加工だけでなく、歪みを利用した切断など身近な作業を今回整備した環境で観察した。作業中に起きている目に見えない現象を視覚的に認識できる事により、作業者の早期技術習得の効果が期待でき、技術者育成、技術の継続性に寄与できるものと考えられる。
|
Research Products
(4 results)