2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H00345
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
和田 真人 山形大学, 工学部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | 高分子ゲル / 表面観察 / 教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
大学等の研究機関において、近年、学生実験等の工学教育現場にて最新技術の導入が進んでいる。しかし、近年様々な新規材料(特に高強度高分子ゲル)が開発されており、最新設備を用いた分析技術や加工法にて分析・加工をすることが困難な事態が生じている。申請者は、研究教育支援の立場より、日々試行錯誤を繰り返し分析・加工を行っているが、ラボベースで簡易的かつ有効な、大気雰囲気下と真空中における表面観察・分析技術を開発し、研究教育への支援技術確立を目的とした。本研究では、①一般的な光学顕微鏡を用いて大気中での高分子ゲル表面観察観察と、②汎用SEMを用いての真空中における高分子ゲル表面分析を可能にした。①大気中での高分子ゲル表面観察を一般的な光学顕微鏡での観察では、親水性・疎水性表面処理を施したナノパーティクルを表面に付着させることにより摩擦・摩耗痕の観察が可能となった。また、②を実現するために、紫外線硬化剤の塗布により薄膜状の保護表面を形成することで汎用のSEMを用いて、真空中における摩擦・摩耗痕等の高分子ゲル表面分析が可能となった。はじめに、親水性、疎水性ナノパーティクル、紫外線硬化剤の選定し、購入後に高分子ゲルに対しての揮発性等を、デシケータ内や真空乾燥機等を用いて評価し、その後、光学顕微鏡・SEMを用いてナノパーティクル、紫外線硬化剤を決定した。次に、表面簡易観察技術の評価として、各ナノパーティクル、紫外線硬化剤にて作製した高分子ゲル表面を相対評価した。評価方法は、画像解析による塗布表面の面積率、3次元レーザー顕微鏡による線粗さ、面粗さを用いた。また、データを基に本学機械システム工学分野の教員に評価いただいた。
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