2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H00378
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
青柳 宏昭 木更津工業高等専門学校, 教育研究支援センター, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | アイトラッキング / 神経難病 / 福祉空間 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では, 研究・開発を行ってきた神経難病者を対象とした感性伝達人工物ロボットを視線入力で操作するため、安価な視線位置計測装置であるアイトラッカーを用いたシステムの構築を行った. また, 神経難病者が自立またはピアサポートを行う相互ケア空間を実現するために感性伝達人工物を遠隔から相互に通信・操作を実行するシステムの開発を行った. 感性伝達人工物は, コミュニケーションを取ることが困難な神経難病者が, 比較的運動能力の残りやすい眼球運動を使って視線により操作をして感情等を伝えることができるロボットである. これまでに開発してきたシステムでは視線入力にアイマークレコーダを使用していたが, 高額であり1台しか保有していないため, 遠距離による通信において視線入力操作は一方からしか行えなかった. 本研究ではコンピュータ画面上の視線位置を計測できる安価なアイトラッカーを視線入力の装置として使用し, 二組のシステムを用いることで, 一方からだけではなく双方から相互に感性伝達人工物ロボットを視線入力操作ができる環境の構築を行った. アイトラッカーによる視線入力ではコンピュータディスプレイを見て操作を行うため, 体を動かすことが出来ない神経難病者は常に目の前にディスプレイが設置されている状態になってしまう. ディスプレイで視界が覆われてしまうことを防ぐために透明度の高いスクリーンヘプロジェクタを使って表示させる工夫を行った. 相互に遠隔から視線による操作を可能とするために感性伝達人工物は小型のコンピュータで制御をすることでネットワークに直接感性伝達人工物が接続されているのと同様の環境を構築した. 本研究によって安価な視線入力システムを構築したことで視線による感性伝達人工物の相互操作が可能となった.
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Research Products
(1 results)