2016 Fiscal Year Annual Research Report
サブGHz帯無線モジュールを用いた小型模擬衛星教材の試作
Project/Area Number |
16H00381
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Research Institution | Kochi National College of Technology |
Principal Investigator |
上田 真也 高知工業高等専門学校, 教育研究支援センター, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | Cansat / 缶サット / サブGHz帯無線 |
Outline of Annual Research Achievements |
○研究目的 : 本研究ではCanSat(350ml缶に通信・GPS等計測機器、姿勢制御などを組み込んだ地上用小型模擬衛星)教育プログラムを実践し、アイデア創出・設計製作・試験運用・結果の解析など「体感できる宇宙教育教材」を通じて一連のプロセスを経験し、チームワークやプロジェクトマネジメント能力を向上させるとともに、無線PANには低消費電力でありながら長距離のデータ通信が可能なサブGHz(920MHz)帯無線を用いることで、学生自らが新たなアプリケーション応用への可能性や技術力の習得が期待できると考えている。 ○研究方法 : 1. サブGHz帯無線モジュールの性能評価試験 初期投資や導入工数、入手性、技術基準適合証明取得済製品であることなどを考慮しつつ、複数のサブGHz帯無線モジュールの性能評価試験を行い機器の選定を行った。模擬衛星搭載用アダプタ基板の設計、製作を行うとともにデータの出力形式に対応したターミナルソフトウェアを試作し、学生でも容易にデータの送受信を可能とした。 2. 小型模擬衛星教材の試作 『缶サット甲子園』や『種子島ロケットコンテスト』の規格に準拠した小型模擬衛星2機を試作した。筐体の設計など各コンポーネントの設計およびソフトウェアの作成を行い、プロトタイプを基に学生独自のアイデアや工夫を取り入れた機体を製作し「高専スペースキャンプin四国2016」(愛媛県新居浜市)競技会において実際に係留気球からの投下実験を行い、性能や環境データを取得・解析するとともにUIの改善を行った。 ○研究成果 : 小型模擬衛星を実際に見て触ることで、初めて競技に参加する学生でも短期間で製作から投下実験・競技まで実施することが可能となった。学生が新たなアイデアを創出、物作りの奥深さや面白さを体験するとともに、人工衛星開発などに興味をもつ学生が増え必要な素養を体得できる環境の実現ができたと考えている。
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Research Products
(4 results)