2016 Fiscal Year Annual Research Report
創造工学における「微生物燃料電池の改良」テーマ構築のためのモデル電池の作製
Project/Area Number |
16H00412
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Research Institution | Suzuka National College of Technology |
Principal Investigator |
中川 元斗 鈴鹿工業高等専門学校, 教育研究支援センター, 技術職員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | 微生物燃料電池 / モデル電池 / 硫酸還元菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
鈴鹿高専では全学科でエンジニアリングデザイン教育の一環として、4年次において「創造工学」を必修科目として開講している。平成24年度から「干潟の環境を分析する」というテーマで、干潟の環境を化学と生物の両面から解析することを目的とした創造工学を開講しており、現在までに、本校の近くに位置する田中川河口干潟にて様々な地点から採取した土(ヘドロ)を使って電池を作製し、発電能力に違いがあることがわかった。しかし、作製した電池はどれも発電能力が高いとは言えず、実用化を目指すには改良が必要である。すでに、幾つかの点で電池性能を高める工夫を行っているものの、効果は限定的であり、また自然から採取してきた土を使用しているため、同一地点の土でも採取時期により性能が異なるなどの問題も存在し、電池性能を高める因子の特定を困難にしている。 そこで本研究では、創造工学にて「微生物燃料電池の改良」というテーマを実施するにあたり、電池性能向上に寄与する因子を特定するために必要となる微生物燃料電池モデルの作製を目指した。 まず、ヘドロの代わりにヘドロ懸濁液を接種したPostgate寒天培地を用いて微生物燃料電池のモデル系となる電池を作製した。具体的には試験管にヘドロ懸濁液を1mlまたは2ml添加したPostage寒天培地、オートクレープ滅菌した3%塩化ナトリウム水溶液、電極としてステンレス線、活性炭素繊維を用いた。その結果、それぞれ1mlを添加したものはおよそ40日後に、懸濁液2mlを添加したものはおよそ20日後に負極電位がヘドロを用いた微生物燃料電池と同様の-0.4V付近で安定し、電池としての性能を確認した。 つづいて、疑似ヘドロとして単一の硫酸還元菌培養液およびカオリンを用いて同様にモデル電池の作製を試みた。その結果、先ほどのモデル電池と同様に負極電位が-0.36V付近で安定し、電池として機能していることを確認できた。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Working to active learning by “Creative Engineering” in NIT SUZUKA college2016
Author(s)
T. Kougo, T. Itaya, H. Minour, N. Hirai, M. Yamaguchi, H. Kai, G. Nakagawa, M. Kitou, T. Shirai, K. Nishimura, M. Kawaguchi, T. Tazoe, H. Simofuruya, H. Kanematsu, H. Ezaki, K. Ise, Y. Nitta
Organizer
International Symposium on Advances in Technology Education
Place of Presentation
仙台高専(仙台)
Year and Date
2016-09-00