2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H00449
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大矢 康貴 名古屋大学, 全学技術センター(医学), 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | イソフルラン / 3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】イソフルランによる吸入麻酔法は安全性が高く、安定した維持麻酔を行うことが可能である一方、専用の気化装置や酸素ボンベなどの設備を必要とする。そのため、これらの設備がない場合には、注射麻酔に頼らざるを得ないが、保定や注射手技の習熟が必要となることや、動物自体の覚醒までに時間がかかるなどの問題がある。そのため、一時的に簡易な処置を必要とする場合に用いることができる、安全で簡易な吸入麻酔法の確立が望まれる。そこで本研究では、簡便でより安定性のある簡易麻酔法を確立することを目的として、イソフルランをソルフィットで希釈し、気化器なしで小動物に吸入させて麻酔が可能な最適値を検討することを研究の目的とした。 【方法】イソフルランはソルフィットを用いて希釈し、開放型容器へ適量注ぎ入れる。ガス濃度計(光波干渉式ガスモニター)で経時的な気化濃度測定を行い、導入麻酔と維持麻酔で用いる5.0%、3.0%となる希釈濃度を検討した。 気化濃度が5.0%、3.0%となるソルフィットで希釈した麻酔液を、開放型容器の底に注ぎ、その上に金網の台を置き、ラットを乗せ吸入させる。痛覚反射による導入時間や持続時間、回復時間を計測し、ソルフィット希釈イソフルラン法と、現在使用しているイソフルラン吸入麻酔器における結果を比較した。 【結果】既存のイソフルラン吸入麻酔器に等しい導入時間や持続時間、回復時間の希釈濃度を見つけだした。
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