2016 Fiscal Year Annual Research Report
先天性p53機能亢進型変異が極めて特徴的な疾患を形成する症候群のモデル動物の作成
Project/Area Number |
16H00585
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
阿部 正子 山梨大学, 医学部, 技術補佐員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | xpd / p53 / 眼球縮小 |
Outline of Annual Research Achievements |
当施設の小頭症と赤芽球癆といった特徴的な病態を示す患者において、先天的なp53機能亢進型変異と色素性乾皮症の原因遺伝子として知られているXPD遺伝子変異をヘテロで保有することを見出した。本研究課題では、モデル脊椎動物であるゼブラフィッシュにp53とXPDの遺伝子座に上記と同様な変異を導入することで頭部形成や造血発生に異常を認めるかを検証した。モデル動物の作成は、CRISPR/Cas9システムを用いヒト遺伝子変異(p53とxpd)に相当するゲノム改変をgatal-RFP【赤血球でRFP(赤色蛍光タンパク質)を発現する系統】ゼブラフィッシュに行った。結果、極めて対象患者に近い遺伝子座にゲノム編集を行うことが出来た。p53変異ゼブラフィッシュについては、ホモ体の成魚として作成できた。しかし、xpd変異ゼブラフィッシュは、生後2, 3週間でホモ体が死滅するため、ホモ体の成魚を得ることが出来ない、ホモ体は早期死という特徴を有することが分かった。また、このxpd変異ホモゼブラフィッシュは、生後5日目頃から眼球縮小・前頭部縮小・運動能が緩慢などの特徴がみられた。今回xpd変異ゼブラフィッシュについてはホモ体が早期死するためヘテロ体を、p53変異ゼブラフィッシュはホモ体を用いて両者の掛け合わせを行った。生後2日目~5日目までの稚魚を蛍光顕微鏡を用いて観察した結果、頭部形成や造血発生には顕著な異常は認められなかった。
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Research Products
(1 results)