2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H00636
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
山本 麻代 宮崎大学, 医学部附属病院耳鼻咽喉・頭頸部外科, 言語聴覚士
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | リモートアシスタント / 聴覚リハビリテーション / 人工内耳 |
Outline of Annual Research Achievements |
宮崎県においては、現在、人工内耳手術が行えるのは宮崎大学医学部附属病院のみである。術後、言語聴覚士による定期的な聴覚リハビリが必要となるが、人工内耳調整ソフトは手術機関にしかないため、県北・県南、または県外の患者には通院が負担となり、こまめなリハビリを受けられていなかった。 今回コクレア社によるリモートアシスタントシステムを使い、人工内耳装用者が頻回な聴覚リハビリテーションを受けることと、聴覚リハビリテーションを行う言語聴覚士の負担軽減を目的に、言語聴覚士が県北(宮崎県立延岡病院)、県外(鹿児島市立病院)にてリモートアシスタントを用い、大学でのデータを参考に、リモートコントロールで人工内耳マッピングを行った。 県立延岡病院では成人例2例、鹿児島市立病院では小児例1例に使用し、いずれも音入れは宮崎大学医学部附属病院で行った。音入れ後は聴取の安定までは週に1~2回程度の聴覚リハビリをすることが望ましい。そこで言語聴覚士がリモートアシスタントを用い、マップの調整を行った。このリモートで行える聴覚プロファイルは主音量、低音・高音の調整である。あらかじめ大学病院で調整されたTレベルをもとにCレベルをTレベルより高く、電圧追従性よりも低い範囲であれば変更出来るようになった。 成人例2例は延岡市と大分県在住であり、宮崎市内への通院よりも大幅に通院時間を減らすことが出来た。そのため、リハビリの回数が増え、Cレベルのみではあるがかなり音質の調整が可能であり、装用者の慣れに合わせた少しずつの調整が短い頻度で可能となり、満足度も高くなった。鹿児島県出水市在住の小児1例においては、まだ1歳児であり、本人の慣れや効果を図っていくにはまだ大学での調整ソフトによるこまかな調整が必要となり、今後遠方の母親への指導や調整方法の検討が課題となった。言語聴覚士の負担はおおまかな調整を少しずつ行えることで大学病院来院時の調整時間の軽減につながったと考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] 聴こえと予防2017
Author(s)
松田 悠佑
Organizer
宮崎大学公開講座「耳の日」講演会・相談会
Place of Presentation
よってんプラザ(宮崎市)
Year and Date
2017-03-04
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