2016 Fiscal Year Annual Research Report
リスクアセスメントのための系統解剖実習におけるホルムアルデヒド曝露濃度の測定
Project/Area Number |
16H00727
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小見山 高明 岡山大学, 歯学部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | リスクアセスメント / ホルムアルデヒド曝露濃度 / パッシブサンプラー |
Outline of Annual Research Achievements |
(研究目的)健康障害に直接的に関わってくる実習者のホルムアルデヒド曝露濃度と自覚症状の関係性を調査し、リスクアセスメントを迅速に実行することである。 (研究方法)作業環境測定として、DNPH捕集管を用いてアクティブ法により実習室内9点でA測定用と1点のB測定用にポンプ吸引にて採気する。また、ホルムアルデヒド曝露濃度は実習者の半数約60人にDNPHのパッシブサンプラーを装着してもらい、実習中(180分)に呼吸位置の近くで測定する。これを2日測定で行う。測定のタイミングとしては、ホルムアルデヒド濃度が最も高くなると思われる開胸・開腹時に行う。採気したDNPH誘導体をアセトニトリルで溶出後、HPLC/UVで分析し気中FA濃度およびFA曝露濃度を算出する。第1回実習終了時に自覚症状に関するアンケート調査を実施し、ホルムアルデヒド曝露濃度との因果関係を検証する。 (研究成果)岡山大学では、局所排気装置を設置しているため2日間ともにA測定9点とB測定1点の値は全て0.013ppm以下であった。パッシブサンプラーを用いたホルムアルデヒド曝露濃度については1日目 : 平均0.047ppm、2日目 : 平均0.086ppmだった。これは局所排気装置と換気システムにより、実習台から離れた位置までホルムアルデヒドが拡散されていないことがわかる。ホルムアルデヒド曝露濃度については、作業環境測定に比べ高い値となったが労働安全衛生法の定める管理濃度0.1ppmを下回る結果となった。自覚症状に関するアンケート調査の結果、目・鼻・喉に症状がよく現れると申告した学生は約5%と少数だったが、臭いを訴える学生は約70%にも上りマスクの常備が必要と考える。
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Research Products
(1 results)