2016 Fiscal Year Annual Research Report
工場内における気流を積極活用した省電力での快適作業環境の生成
Project/Area Number |
16H00729
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Research Institution | Tsuyama National College of Technology |
Principal Investigator |
中島 哲史 津山工業高等専門学校, 技術部, 技術職員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | 節電 / 作業環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
東日本大震災以来、各地の原子力発電所が運転を停止した状態であり節電は無視できない問題である。しかし、節電の為に冷房をしないことにより熱中症の危険性が高まるのも事実である。真夏の工場内は冷房を停止すると室温が上昇し、集中力やモチベーションが低下する。これらに起因する安全の問題および作業効率から、冷房のない環境下における作業はあまりにも過酷かつ危険であると考えられる。 以上のことから快適な作業環境を確保しつつより一層の節電対策を講じることが急務である。本研究では最適な空調方法を以下のように検証した。 1. データ採取 7月初旬から8月末まで工場内の数か所に熱中症指数計を設置し終日データ記録保存した。また、冷房とサーキュレータ送風機の電力量を記録するためそれぞれに電力量計を接続しデータ記録保存した。また、作業中の箇所に送風機で気流を発生させ、被験者に感じたことをアンケート用紙に記入してもらった。 2. 収集したデータの比較検討 採取したデータのうち、空調使用前の室内温度が30℃以上の時の消費電力量をピックアップし、その中でも熱中症指数の近いデータでの比較を行った。比較に用いたデータは冷房を26℃または28℃で連続1時間以上使用した時の時間当たりの消費電力量とし、送風機の使用の有無と被験者の意見を考慮して最適と思われる冷房、送風機の使用方法を検証した。 現時点での最適と思われる空調方法は、被験者が不快と感じることなく作業のできる状態での消費電力の低かった方法だと考えられる。しかしながら同条件でのデータ数が絶対的に少ないため、今後は引き続きデータ採取し最適方法を精査する。H29年度中に論文投稿と発表を予定している。
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