2019 Fiscal Year Annual Research Report
編集文献学の実践的展開―文化の継承と教育への応用―
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16H01921
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
明星 聖子 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (90312909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
納富 信留 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (50294848)
松田 隆美 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (50190476)
井出 新 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (30193460)
伊藤 博明 専修大学, 文学部, 教授 (70184679)
Pekar Thomas 学習院大学, 文学部, 教授 (70337905)
黒田 彰 佛教大学, 文学部, 教授 (80178136)
近藤 成一 放送大学, 教養学部, 教授 (90153717)
宗像 和重 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90157727)
矢羽々 崇 獨協大学, 外国語学部, 教授 (60265361)
中谷 崇 横浜市立大学, 国際教養学部(教養学系), 准教授 (50264669)
武井 和人 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (80154962)
杉浦 晋 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (90235870)
松原 良輔 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (30239074)
高畑 悠介 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 講師 (20806525)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 文献学 / 資料 / 人文学 / 編集 / 文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の検討を受けて、今年度は昨年度のテーマに若干変更を加えた以下のAからEの5つのテーマについて、さらに今年度からは総合的なFのテーマも加えて研究を進めた。A.ドイツ文献学の成立の事情とその日本における受容および明治/大正期の文学研究の確立をめぐる検討、B.日本文学における現在の文献学的状況を探るケーススタディ、C.再評価の機運が高まっているイタリアの文献学者S.Timpanaroの代表著作の 読解と翻訳、D.英文学研究および教育における編集文献学的方法論の実践、E.独文学研究および教育における編集文献学的方法論の実践、F.人文学テクスト全般における「信頼性」および「正統性」をめぐる総合的な編集文献学的考察。テーマごとの班活動以外に、全体としての研究会も3回、2019年6月16日に慶應義塾大学で、7月31日に放送大学で、また2020年1月26日に慶應義塾大学で開催した。第1回での研究発表は、「編集文献学の可能性」(明星聖子)、第2回は、「古典文献学の可能性」(納富信留)、「注釈の編集文献学」(松田隆美)、第3回は、「南朝公卿補任の真贋判断をめぐって」(武井和人)、「偽書という虚構ー近代日本の小説3つをめぐって」(杉浦晋)。 なお、こうした活動が実を結び、2019年9月に刊行された雑誌『書物学』(勉誠出版)で、特集「編集文献学への誘い」が組まれ、そこでプロジェクトメンバーの論考6本がまとめて掲載されたことは、特筆に値するだろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
従来の年度同様に、各自が調査研究、資料収集や成果発表を着実に積み上げながら、共同での書籍の制作が順調に進められた。全体研究会も3回開催され、そのうち2回の成果は、上記のとおり、雑誌で本プロジェクトが特集されるなど、社会的にもインパクトの大きな展開を見せている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度として、総まとめの活動をおこなう。昨年同様、上記の6つのテーマに取り組みながら、特に、Dについては、昨年度のワークショップの成果を、『「キリスト者の祈祷書」を読む-編集文献学国際ワークショップ報告書(仮題) 』という論集にまとめて、年度前半での出版を目指す。 また、Fについても、「フェイク」というキーワードを打ち出す形での論集を、本年度内に公刊する方向で制作にあたる。また、AからCのテーマについても、最終段階の議論と作業を進めていく。Eについては、年度の後半に国内学会でシンポジウムを組み、また海外の国際学会でも研究発表をおこなう予定である。
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Research Products
(45 results)
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[Book] Updike and Politics: New Considerations2019
Author(s)
Matthew Shipe, Scott Dill, James Schiff, Marshall Boswell, Judie Newman, Jo Gill, Ethan Fishman,Yoav Fromer, Michial Farmer, Louis Gordon, Kirk Curnutt, Takashi Nakatani, Pradipta Sengupta
Total Pages
280 (233-44)
Publisher
Lexington Books-Rowman and Littlefield
ISBN
9781498575607
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